「ゴールデンカムイ」は、アイヌが隠したとされる大量の金塊を求めて、激しい戦いが繰り広げられるサバイバルバトル漫画です。
物語で重要となる金塊は、24人の脱獄囚に彫られた刺青の暗号を集めて解読することで判るとされていて、主人公の杉元をはじめとする多くの登場人物がこの金塊を狙っています。
本記事では、「ゴールデンカムイ」の軸となる金塊の情報や在処、最終的に誰の手に渡ったかなどを解説していきます。
【ゴールデンカムイ】金塊の額と暗号の解き方をおさらい
まずは作中での金塊に関する情報について紹介・おさらいします。
金塊は“のっぺらぼう”と呼ばれる死刑囚によって隠され、その在処を示す暗号を24人の囚人の体に刺青として彫りました。
刺青は不思議な曲線と漢字で構成されていて、動物の毛皮を剥ぐ際に切り込みを入れる部分で同じ部分で線が途切れていることから、皮を剥いで他の刺青人皮と重ね合わせることで暗号が解けるという仕組みになっています。
杉元達が刺青囚人を探して北海道中を旅していたのは、暗号の刺青を集める為だったのです。
金塊の額についてですが、物語の序盤では隠された金塊の量は20貫(75kg)で、現代の価値で8億円相当だとされていました。
しかし、実際にアイヌ達が持っていたのは2万貫(75t)であり、その内の9,900貫が土地の権利書を買う為の資金として使われたようです。
つまり、まだ1万100貫(現代の価値で300億円相当以上)の金塊が残されていることになります。
【ゴールデンカムイ】金塊はどうなった?場所はどこにあったか
杉元達が手に入れた暗号を解読すると、金塊は函館にある五稜郭だと判明します。
兵糧庫の床下を掘るとそこから金塊の一部を使って得た土地の権利書が見つかり、まだ使われていない金塊が1万貫以上あることを突き止めます。
そして門倉の体に彫られた“馬”の文字から土方が箱館奉行所の裏にある馬用の枯れ井戸の存在を思い出し、見事井戸の中から残りの金塊を見つけることができました。
ちなみに、金塊の最初の隠し場所は函館山のロシア領事館の地下室。
土方が政府軍に捕まり網走監獄に収監された後、キムシプやウィルクが金塊の新たな隠し場所に選んだのが使われなくなった五稜郭の馬用の井戸だったのです。
金塊が隠されていた井戸は、聖地巡礼のスポットとしてファンの間で大人気となっています。
【ゴールデンカムイ】金塊はどうなった?誰の手に渡ったのか
結論から言うと、最終的に隠された金塊を全て手に入れたのは脱獄王・白石でした。
金塊は杉元達によって発見されたものの、同じタイミングで第七師団も暗号を解読し五稜郭に攻撃を仕掛けてきた為、誰も持ち出さず一旦埋め戻されます。
その後、第七師団との最終決戦が勃発して土方や牛山といった仲間達が死亡。
しばらく金塊はそのまま放置されていました。
しかし後日談となる最終話の314話で、杉元が両手分の金塊を持ち出していたことが判明。
その理由は、幼馴染みの梅子に金を渡すという当初の目的の為でした。
杉元とアシリパは残りの金塊を使わず隠したままにしておくことにしましたが、3年後に白石が勝手に全ての金塊を運び出して無人島で新たな国を作る資金として使ってしまいます。
白石が金塊を運び出した方法などは不明ですが、金塊に対する執念を感じるね。
【ゴールデンカムイ】金塊はどうなった?隠した人は?
結論から言うと、金塊を隠した人はキムシプを含む複数のアイヌ達です。
1860年頃、一部のアイヌ達は自分達を迫害してきた和人と戦う為に軍資金として砂金を集めていました。
その砂金はロシア海軍から秘密裏に兵器を買うのに使うつもりでしたが、取引相手の海軍大佐が沈没事故に遭い死亡。
兵器を手に入れることはできませんでしたが、箱館戦争中に集めた金塊の約半分を使って榎本武揚と北海道の土地占有条約を締結します。
残った半分の金塊は使われず、そのまま40年近く隠されることになりました。
【ゴールデンカムイ】金塊はどうなった?場所の推移を解説
アイヌが自分達の土地や文化を守る為に集めていた金塊は、ずっと1つの場所に保管されていた訳ではありません。
状況に合わせて金塊を運び出して、最も安全とされる場所に隠すなどして誰にも見つからないように守られてきました。
ここからは、金塊がどのような経緯で五稜郭に隠されることになったのかについて場所の推移を解説していきます。
死んだと思われたキムシプが生きていたことにより金塊の存在が発覚
金塊が隠されて40年が経過しようとしていたある日、死亡したと思われていたキムシプが山の中で隠れ住んでいたことが発覚します。
再び和人との戦いに挑もうとしていた別のアイヌ達は、キムシプを仲間に引き入れて金塊が隠されている場所まで案内させます。
アイヌ達は、見つけた金塊を溶かしてまだら模様の金貨を作り、それを配ることで仲間に蜂起を呼びかけようとしていました。
しかし、その後金塊の隠し場所にしている建物に人の出入りがあったことを知り、危険を感じたアイヌ達は一旦全ての金塊を運び出して別の場所に隠します。
その中には、ウィルクや有古力松の父・シロマクルの姿もありました。
ウィルクは自分の本懐を遂げるため死を偽装>のっぺらぼうに
アイヌ達が和人と戦う準備をしている中、シロマクルだけは彼らの過激な思想に付いていけず仲間から抜けました。
その後、息子(力松)が第七師団に入営していた関係で鶴見中尉と会っていたシロマクルは、ウィルクが実は樺太アイヌでロシアでの革命運動の資金に金塊を使おうとしている情報を聞いてしまいます。
ウィルクがその事実を隠していたことがきっかけで、アイヌ達は疑心暗鬼に囚われて仲違いを起こします。
そして殺し合いとなり、ウィルクだけが生き残りました。
ウィルクは事件の犯人であることを悟られない為、さらに同じく樺太アイヌでかつての仲間・キロランケの追跡を避ける為に死亡したアイヌ達と自分の顔の皮を剥いで死を偽装します。
ウィルクは自分が生きていることに勘付いて追跡してくる鶴見中尉からも逃れる為、自ら網走監獄に収監されるよう行動し、のっぺらぼうとなったのでした。
刺青囚人たちが脱走>金塊争奪戦が開幕
ウィルクは獄中で同房になった囚人達の体に金塊の在処を記した暗号を刺青として残していきます。
そして24人の囚人に刺青を彫り終えると、その中で最も信頼できる相手として選んだ土方歳三と結託して囚人達を脱獄させました。
ウィルクは囚人に脱獄を指示する際「成功者には金塊の半分をやる」と発破をかけていましたが、囚人達は自分に彫られた暗号が全部揃わないと解けないことを知って殺し合いとなってしまいます。
刺青囚人達は金塊よりも自分の命の方が大事だと感じ、それぞれが散り散りになって逃げることに。
そして金塊の存在を知った杉元や第七師団も加わり、金塊争奪戦が開幕したのでした。
別の道で金塊を探していた海賊房太郎
刺青囚人を含む多くの人が、暗号を解いて金塊の在処を探そうとしていました。
しかし刺青囚人の1人である海賊房太郎は、視点を変えて砂金の産地を特定して金塊の隠し場所を知るアイヌを探して情報を得ようとします。
元砂金掘り師の刺青囚人・松田平太と協力して砂金を調査し、キムシプの弟で金塊の最初の隠し場所を知る人物・リヤプイペと接触することに成功。
そこで「兄を殺した奴が金塊を奪ってどこかに隠した」という情報と共に、最初に金塊が隠された場所がどこなのか聞き出しました。
その後、房太郎は死の間際に白石に最初の隠し場所が函館山のロシア領事館であるという情報を残します。
アシリパ・鶴見中尉がほぼ同時に暗号を解き両者・五稜郭へ
物語の終盤、刺青の暗号はある程度の枚数が揃えば解けることが発覚します。
そしてアシリパは、かつて父・ウィルクから聞かされていた「ホロケウオシコニ」というアイヌ名が暗号を解く鍵であることに気が付き、それをヒントに暗号を解いていきます。
しかし、アシリパは鶴見中尉に捕まって尋問された際にそのヒントを鶴見中尉にも教えてしまっていました。
その結果、両陣営ともほぼ同時に暗号の解読に成功し、金塊の現在の隠し場所・五稜郭へと向かい激突することになります。
五稜郭には金塊だけでなく土地の権利書も隠されていました。
【ゴールデンカムイ】金塊はあの刺青囚人の手に…!まとめ
- 金塊が発見されたのは29巻第287話。門倉の刺青が最大のヒントだった
- 金塊の隠し場所は五稜郭の馬用の枯れ井戸の中
- 最終的に金塊のほとんどが白石の手に渡り南の島で国を作る資金になった
物語の軸となく金塊は五稜郭に隠されていて、暗号の刺青は重ね合わせると五稜郭の特徴的な星型が浮かび上がる仕様になっていました。
金塊を隠した人は誰なのか、最終的に誰の手に渡りどんな使われ方がされるのか…読者はハラハラしながら読んでいたことでしょう。
最終的には杉元が両手分の金塊を幼馴染の梅子に渡し、アシリパは土地の権利書の所有者に。
そして残りの金塊は白石が1人占めし、南の島で国を作る資金になったという平和的な使われ方をしました。
物語のクライマックスとなるアニメ最終章は現在制作中。
実写ドラマもWOWOWで10月6日から独占配信が予定され、まだまだ話題の作品「ゴールデンカムイ」。
この機会に是非金カム沼にハマってみてはいかがでしょうか。
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