クセつよキャラの宝庫とも呼ばれているサバイバル青年漫画の「ゴールデンカムイ」。
主要キャラの個性が強いのはもちろんですが、出番の少ない脇キャラにも見た目や言動で読者に強烈なインパクトを与えている人物が大勢登場しています。
その中でも特に読者から注目されているのが“誰なのおじさん”と呼ばれる謎の中年男性です。
本記事では、作中1のミステリアスキャラ・誰なのおじさんの登場回や正体について解説していきます。
【ゴールデンカムイ】誰なの?誰なのおじさんは何話・何巻に登場?
誰なのおじさんが原作漫画に登場したのは10巻第94話です。
この回では、土方歳三(ひじかたとしぞう)に左足を斬られた第七師団の兵士・二階堂浩平(にかいどうこうへい)が病院で療養している様子が描かれています。
二階堂は鎮痛剤としてモルヒネを投与されていて、それ以降モルヒネを瓶ごと盗んでは医者に隠れて乱用し精神的に不安定な状態となっていました。
二階堂を戦線に復帰させたいと考えた鶴見中尉は、銃器開発の天才である陸軍中将・有坂成蔵(ありさかなりぞう)に仕込み銃付きの義足の制作を依頼します。
完成した義足を二階堂に届け際、鶴見中尉の「どうぞお入りください」のセリフと共に現れた人物こそが誰なのおじさんでした。
右腕にギブス、首にコルセット付けた謎の中年男性が無表情のまま二階堂の目の前まで歩み寄ります。
このおじさんの登場には冷静な鶴見中尉も「誰だお前!!あっちへ行けっ」と困惑し、思わず突き飛ばしていました。
「誰なの?怖いよおッ!!」と怯える二階堂のセリフから、読者がこの謎の男性を“誰なのおじさん”と命名。
わずか3ページの登場にも関わらず、「ゴールデンカムイ」に登場する迷脇キャラとして高い知名度を誇るようになりました。
2018年に行われたGKA総選挙では、“病院に現れた人物”という名称で165人中23位に入賞する程の人気です。
【ゴールデンカムイ】誰なのおじさんはアニメの何話に登場?
誰なのおじさんがアニメに登場したのは2期第16話です。
アニメ2期では、刺青人皮を狙う各勢力が北海道の各地で囚人と激しい攻防戦を繰り広げ、網走監獄に収監されているのっぺらぼうがアシリパの父親・ウィルク本人だと判明するところまでが描かれています。
いくつかカットされたエピソードもありますが、ほぼ原作通りの展開で江渡貝弥作(えどがいやさく)や鯉登音之進(こいとおとのしん)といった強烈なキャラも多く登場する人気のシーズンです。
誰なのおじさんが登場する状況も原作漫画と相違なく、鶴見中尉と有坂中将が二階堂に義足をプレゼントする直前での一幕となっています。
アニメ版では、二階堂役の声優・杉田智和さんの迫真の演技により二階堂が感じていた恐怖感が視聴者にもひしひしと伝わる演出に。
さらに、漫画版では鶴見中尉が誰なのおじさんを軽く押して遠ざけているのに対し、アニメ版では強く突き飛ばして転ばすという仕様に変更されました。
怪我人にも容赦しない鶴見中尉らしい一面が垣間見えるので、このシーンはアニメ版で見るのがおすすめです。
その後の義足を受け取るやり取りや独特のBGMも相まって、作中屈指の迷シーンとして視聴者から人気となっています。
【ゴールデンカムイ】誰なのおじさんの元ネタは?
「ゴールデンカムイ」で読者に強烈なインパクトを与えた誰なのおじさんですが、実は野田サトル先生の別作品にも登場していてそちらが元ネタとなっています。
誰なのおじさんが初登場したのは、野田サトル先生のデビュー作である読み切り漫画「恭子さんの凶という今日」です。
看護師として働く恭子さんが、入院中の少年・たかし君を元気づける為にプロ野球選手を呼ぶというサプライズを行うのですが、その際の登場するのがこの誰なのおじさん。
首にコルセットを巻いた入院患者である点や登場の仕方が全く同じであることから、同一人物もしくは親族と考察されています。
「恭子さんの凶という今日」では誰かに突き飛ばされたりすることなく、その後登場するプロ野球選手の横に立って喜ぶたかし君の様子を無表情のまま見守り去っていきました。
結局元ネタの方でも、残念ながら誰なのおじさんが何者なのか知ることはできないようです。
「恭子さんの凶という今日」は「ゴールデンカムイ公式ファンブック 探究者たちの記録」に収録されています。
【ゴールデンカムイ】誰なのおじさんの正体は?
ここまで誰なのおじさんの登場シーンや行動の数々を紹介しましたが、結論として言えるのは誰なのおじさんの正体は一切不明で誰にもわからないということです。
「ゴールデンカムイ」の公式ファンブックに「野田先生の原点から『あの男』の正体に迫る!!」との一文がありますが、結局のところ名前や素性が明かされることなく謎のおじさんのままとなっています。
しかし、1つ判明したこともあります。
それは、野田サトル先生が誰なのおじさんとその登場の流れを気に入っているということ!
自作品に2回も登場させているところを見ると、また別の作品にも登場させるのではないかと期待させられますね。
野田サトル先生は、2023年7月から「ドッグスレッド」というアイスホッケーの漫画を連載中です。
「ドッグスレッド」には、「ゴールデンカムイ」のキャラとよく似た人物やネタが度々登場しているので、いつか誰なのおじさんが登場するかもしれません。
【ゴールデンカムイ】誰なのおじさんの正体は不明でミステリアス…
- 誰なのおじさん登場回は原作漫画では10巻94話、アニメでは2期16話
- 野田サトル先生のデビュー作「恭子さんの凶という今日」にも誰なのおじさんは登場している
- 誰なのおじさんの正体は一切不明。作中1ミステリアスなキャラとしてファンの間では有名人
個性的な見た目と登場シーンで読者に強烈なインパクトを与えた誰なのおじさん。
その正体は一切不明であり、情報将校としてあらゆる情報を持っている鶴見中尉ですら身元がわからない正真正銘の謎の人物であることが判明しました。
漫画でもアニメでも一瞬しか登場していませんがGKA総選挙で23位にランクインする程人気で、10月6日より配信が始まる実写ドラマにも誰なのおじさんを登場させてほしいとファンから期待の声が挙がっています。
もし登場するのなら、誰が演じるのかも気になるところですね。
「ゴールデンカムイ」には誰なのおじさんの他にも強烈な脇キャラが大勢登場するので、実写ドラマが始まる前に原作漫画やアニメで独特な世界観を復習してみてはいかがでしょうか。