この記事では、「チ。地球の運動について」に登場するバデーニについて詳しく紹介・解説しています。
バデーニは「チ。地球の運動について」第二章の主人公で教会の副助祭ですが、思想に難があるとして地方に左遷されてきたミステリアスな人物です。
もう1人の主人公であるオクジーと出会ったことで地動説とも出会うわけになりますが、最後は死亡してしまうのか?
バデーニの死亡や目と傷の理由、モデルになった人物はいるのかについてもご紹介します。
【チ。】バデーニは死亡?最後はどうなったかを解説
結論からいうと、バデーニはオクジーと共にノヴァクに捕まり、異端者として絞首刑によって死亡します。
バデーニはこれまで死亡した異端者から引き継がれてきたネックレスから得たヒントで、ついに地動説を完成させました。
しかし共に研究をしていたヨレンタの父親が異端審問官のノヴァクということが判明し、目をつけられた2人は抵抗しますが捕えられてしまいます。
バデーニは拷問で目を潰されそうになったオクジーを庇うために、山の中にある石棺の場所をついに白状。
処刑の直前、バデーニはオクジーに地動説の研究を後世に残すために予防策を張ったと言いました。
バデーニ曰く”とある方法”で復元されるのは自分の研究ではなくオクジーの文章だということですが、策が作動する可能性は極めて低いといいます。
バデーニの言葉を聞いたオクジーは「最期に期待しがいのある」と言って初めて前向きな言葉を吐きました。
オクジーと共に最後に星空を見上げるバデーニ。
処刑台の床が開くと首にロープを掛けられたバデーニは落下し、死亡しました。
【チ。】バデーニが死亡するまでの経緯
ここからは、バデーニが死亡するまでの経緯について紹介していきます。
自分の人生を変える”特別なもの”との出会いを渇望していたバデーニが出会ったのは地動説で、ついには自力で地動説を完成させるにまで至りました。
しかしやはり危険な研究であることは変わりなく、異端審問官のノヴァクによって追い詰められることになります。
バデーニが地動説を完成させるが…
異端から受け継いだネックレスを元に軌道が楕円であることを発見したバデーニは、ついに地動説を完成させました。
酒場にてヨレンタ、オクジーに地動説の完成を報告をしていると、静かに沸き立つ一堂のもとに予期せぬ人物が現れたのです。
なんとそこに現れたのは異端審問官のノヴァクで、ノヴァクはヨレンタの父親であることが判明。
以前剣を交えたことがあるオクジーは自分の存在がバレないか戦々恐々としていましたが、バデーニが嘘をついたりヨレンタを誉めてうまくお膳立てしたおかげでその場は何事もなく終了し、解散。
しかしヨレンタを帰した後にノヴァクが1人戻り、バデーニの研究を見てみたいと言い出したのです…!
この時点でヨレンタは自分の父親=ノヴァクが異端審問官をしていると知りませんでした。ノヴァクからも仕事については詳しく聞かされていなかったようです。
ノヴァクがバデーニの研究室を訪れる
占星術の研究をしているというバデーニの研究室を訪れるノヴァクは、散らかり過ぎている部屋を気にしつつもバデーニの研究内容に異常がないことを確認し、その場を去ろうとしました。
しかし最後の最後で机の上に置いてあった異端のネックレスを発見。
気づいたオクジーは咄嗟に背後に剣を構えますが、ノヴァクは何もせずに帰っていきました…。
オクジーが時間稼ぎをしている間に…
しかし何か危険を察知したバデーニは、数日後にはこの納屋を離れて比較的自由に研究ができるV共和国へ向かうと行って、資料を焼き始めます。
オクジーにも別れを告げますが、オクジーの視界の先にはすでにノヴァク率いる異端審問官たちが戻ってきていたのです。
バデーニは手紙を一筆認める予定でしたが時間なく、オクジーが時間稼ぎをすることに。
しかしオクジーはノヴァクとの戦闘の末、クロスボウの矢に射抜かれて瀕死の状態になってしまいます。
オクジーを庇って石棺の場所を白状する
詳細な描写はありませんでしたが、1週間後に異端審問所内の医療施設でオクジーが目を覚ました時、バデーニはすでに捕えられていました。
拷問を受けた様子はなさそうでしたが、目隠しをされロープで手を繋がれた状態でオクジーの部屋へ連れてこられます。
バデーニはオクジーがどんな拷問を受けても黙秘を貫いていましたが、ノヴァクがオクジーの目を刺そうとすると、観念して山の中にある石棺の場所を白状しました。
バデーニはノヴァクからかつて12歳の異端の存在(=ラファウ)を聞いて驚かされると同時に、「12歳でなければ世界を動かそうとしない」と妙に納得した様子でした。
処刑の直前、バデーニはオクジーに予防策のことを話し、それが作動する確率が極めて低いことを説明します。
処刑台の上で最後に2人で星空を見上げると刑が執行され、バデーニはオクジーと共に死亡しました。
バデーニはいつどこで捕まったのか、手紙を書くことができたのかは詳細に描かれておらず不明です。しかしこの後の展開でちょっとした奇跡が起きていることが明らかになります。
【チ。】バデーニが死亡する前に張った”予防策”とは
バデーニとオクジーが死亡した後も「チ。地球の運動について」の物語は続いていきます。
処刑の直前にバデーニがオクジーに話した”予防策”とは一体何だったのか、その答えが「チ。」5巻第35話に描かれています。
ルクレティウスの詩
バデーニが異端として処刑された噂はあっという間に町中に広まり、教会の信者たちの間でも話題になっていました。
バデーニと一緒に働いていた助祭のクラボフスキは、ある日教会の本棚の中に差出人不明の手紙を発見。
中に書かれていたのがルクレティウスの詩の一節だったことから、クラボフスキは手紙の差出人がバデーニだと気づきます。
クラボフスキはかつてバデーニにルクレティウスの詩の内容を尋ねましたが、断られていました。
手紙の内容は、ルクレティウスの詩の内容を教える代わりに、教会にやってくる貧民の対応をしてほしいというものでした。
手紙の内容どおり、しばらくするとクラボフスキのもとに貧民街から来たという男が教会を訪ねてきたのでした。
バデーニが地動説を託したのはクラボフスキでした。バデーニの傲慢な態度に苛立ちを隠せずにいたクラボフスキでしたが、彼もまた「知」の虜の1人だったのです。
復元されるオクジーの文章
貧民街からやってきた男に連れられてクラボフスキがやってきたのは街の地下通路のような場所で、そこに貧民の男たちがゾロゾロと集まっていました。
男たちは次々に自分の髪の毛を剃り始めると、頭には刺青が彫られていたのです。
男の人数は全部で60人おり、順番通りに並べると1冊の本が完成することがわかります。
「この世を変えるのに必要なのは知です。心からお願いします。」
バデーニの言葉を思い出したクラボフスキは、頭の刺青の内容を書き写し、本にして残したのでしょう。
そして男たちの頭に書き写されたのは、バデーニが処刑される前に言っていた通り、オクジーが書き残した文章で間違いないと考えます。
「チ。」の物語はそれから25年後の世界へ移行します。
ヨレンタから学んだ文字で今回の出来事をこっそり物語形式で書き記していたオクジー。バデーニは「燃やすから」脅したり、最後には本当に燃やしていましたが、実はオクジーの手記をこっそり見るシーンがありました。オクジーの手記の方がより感動を伝えやすいと思い、遺す判断に至ったのでしょう。
★バデーニの凸凹な相棒、オクジーについてはこちら!
【チ。】バデーニの目と傷の理由は?キャラクター解説
「チ。地球の運動について」2巻第10話で初登場したバデーニは一体どんな人物なのか!?
ここからはバデーニの人物像について迫っていきたいと思います。
知識欲に負けて禁書を読み目玉を焼かれた
バデーニは以前所属していた教会で、禁書を読んだ罪により懲罰を受けて目玉を蝋で焼かれました。
バデーニは圧倒的な知識の持ち主でしたが行き過ぎている節もあり、当時の上司(司祭?)から危険視されていました。
ある夜司祭の部屋に置いてある宇宙論に関する禁書を読んでいるところを見つかってしまい、本当に目玉を焼かれることに。
バデーニは右目に眼帯をしているため、右目は完全に見えなくなっていると考えて良いでしょう。
左目はルーペを使ってなら見えるようですが、相当視力が悪くなっていることは確かです。
なので、バデーニの研究にはオクジーの視力が必要不可欠でした。
処刑される前は星空がほとんど見えなくなっていたと考えて良いでしょう。
顔の傷は友人との決闘で負った
バデーニの顔の傷は、教会の信者たちがバデーニ本人に聞いた話によると、友人と決闘の際に負った傷だということです。
出家するバデーニはとある私塾に通っており、その頃の研究成果を親友に盗まれたという過去がありました。
バデーニが問い詰めたところ親友が逆上し、決闘を申し込まれたとのこと。
バデーニが生きている=親友を殺したということ。
出家前の決闘は聖職者になるうえで問題はないということですが、とにかく町の信者たちからは恐れられている様子でした。
性格は傲慢だが可愛らしいところもある
知識が豊富なバデーニは、それゆえに少々傲慢な性格をしています。
オクジーが教会を訪ねてきた際も、自分の人生を変える価値のある情報以外には興味がないと、一度は跳ね返します。
しかし一度自分が沸き立つようなものやことに出会うと知識欲を抑えられなくなり、窓から飛び込んだり、嘔吐したり、拳から血が出るほど壁を殴ったり、いきなりベラベラ喋り出すなどのグッとくる奇行も。
真面目そうに見えて、意外と今作のギャグ部分を担当している節もあるので驚きです。
オクジーのことをこき使っていましたが、拷問された際には庇ったり、最終的にオクジーの書いた文章を遺そうと考えるなど、2人の関係性も変化していきました。
研究を遺すためにどうすれば良いか、予防線を張るために裏で動いていた思慮深さもバデーニの性格ならではの行動です。
【チ。】バデーニにモデルはいる?
結論からいうと、バデーニにモデルはいないと考えて良いでしょう。
また、アルベルト・ブルゼフスキという歴史上の人物を除き、「チ。地球の運動について」のキャラクターに特定のモデルはいないと考えます。
作中にも”皆押し並べて15世紀の人々”という表現があることから、バデーニもいち市民であり創作上の人物であると考えた方が自然です。
【チ。】バデーニの声優は中村悠一(なかむらゆういち)さん
名前 | 中村 悠一 |
---|---|
読み方 | なかむら ゆういち |
愛称 | ゆうきゃん |
生年月日 | 1980年2月20日 |
年齢 | 44歳 |
出身地 | 香川県 |
血液型 | B型 |
身長 | 175cm |
事務所 | インテンション |
公式サイト | https://intention-k.com/profile/yuichi_nakamura |
受賞歴 | 第4回声優アワード主演男優賞 |
「チ。地球の運動について」でバデーニの声を担当するのは、中村悠一さんです。
最近ではどのアニメにも出演しているな〜と忙しさを心配してしまうくらいの人気声優の1人。
色っぽい男性の声が印象深い中村さんの久々の真面目そうなキャラクターだなという印象でしたが、バデーニさんの声もしっかり色っぽかったです!!
中村悠一さんの主な出演作品
- 呪術廻戦/五条悟
- ハイキュー!!/黒男鉄朗
- ブルーロック/士道龍聖
- 葬送のフリーレン/ザイン
- 僕のヒーローアカデミア/ホークス
【チ。】バデーニは処刑で死亡したが、驚異的な予防策を残していた
- バデーニは「チ。地球の運動について」5巻第32話で絞首刑により死亡
- バデーニはルクレティウス詩と貧民の頭の刺青で地動説をクラボフスキに託した
- バデーニの目は禁書を読んだ罪で蝋で焼かれている。左目の視力もほとんどない
- バデーニの顔の傷は友人に研究結果を奪われた際に逆上され決闘を申し込まれた際についたもの
やっとのことで地動説を完成させたバデーニでしたが、残念なことにノヴァクによって命を奪われてしまいました。
「知」に対して誰よりも貪欲で、それゆえに自分より下に見ている人には傲慢な態度をとっていましたが、研究を進めていくうちに変化が現れ、最終的にはオクジーの残した手記の内容をクラボフスキに託しました。
眼帯に顔に傷、そして中村悠一さんヴォイスというところで意外なポイントでも癖を突いてきそうなバデーニさん。
第二章での活躍でバデーニさんに沼る信者が増えることは確実。
ぜひ今からでも間に合うので、アニメや漫画の「チ。地球の運動について」をチェックしてほしいと思います。
バデーニが完成させた地動説がどのように継承されて、誰に引き継がれていくのかが次の見どころです!
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