【チ。地球の運動について】打ち切りで完結?つまらないと言われる理由を解説

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15世紀のヨーロッパを舞台に地動説を証明するために奔走する人々を描いた魚豊(うおと)先生の「チ。地球の運動について」は打ち切り完結だったという噂があります。

実際は打ち切りではなくしっかり完結しているのですが、なぜ”打ち切り”という噂が広まったのでしょうか?

この記事では「チ。地球の運動について」の打ち切りに関する真相やつまらないと言われてしまう理由、そして作品の魅力について触れています。

2024年10月5日からはテレビアニメも放送されるので、アニメ鑑賞前にぜひチェックしてください。

この記事には原作漫画のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

目次

【チ。地球の運動について】打ち切りで完結?

結論、「チ。地球の運動について」に打ち切り完結の事実はありません

「チ。地球の運動について」は2020年9月14日から2022年4月18日まで約1年半の間、小学館のビッグコミックスピリッツで連載されていました。

最終話は第62話で、単行本は全8巻発売済みです。

>「チ。地球の運動について」を読んでみる

【チ。地球の運動について】打ち切りと言われた理由

「チ。地球の運動について」に打ち切りの事実はありませんが、なぜ噂が出回ったのか、理由を考察しました。

①全8巻という短い巻数で終わったから

「チ。地球の運動について」は全62話、単行本は全8巻で完結しています。

通常のストーリー漫画だと最近は30巻〜40巻前後で完結する作品が多いなか、「チ。地球の運動について」は冊数が少ないため打ち切りになったと思われたのはないでしょうか?

②終わり方が意味不明だったから

「チ。地球の運動について」は終わり方が大変独特です。

後述しますが、物語が「え?そんなところで終わってしまうの?」というところで終わっています。

読者としてはかなり唐突な印象を受けるので、打ち切りになったのでは?と思われたのではないでしょうか。

③過去に打ち切り経験がある?

結論からいうと、作者の魚豊(うおと)先生に打ち切り経験はないと考えます。

魚豊先生は「チ。地球の運動について」以前に足が速い少年を描いた「ひゃくえむ。」を連載しており、5巻で完結しています。(新装版は2巻完結)

「ひゃくえむ。」の巻数も多くないですが、作品の評価が高く連載終了時にはひくて数多だったそうで、その後ビッグコミックスピリッツで「チ。地球の運動について」の連載が始まりました。

「チ。地球の運動について」は2021年に漫道コバヤシ大賞を受賞、2022年には第26回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しています。

作品として高い評価を受けていることから「チ。地球の運動について」は打ち切りでないこともわかります。

現在は「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」という、恋と陰謀をテーマにした新基軸のラブコメをマンガワン/裏サンデーにて連載中で、単行本は3巻まで発売されています。

もしかすると、魚豊先生は長編ではなく短編漫画を得意とする漫画家なのかもしれません。アイデアがどんどん湧いてくるのかもしれませんね!

【チ。地球の運動について】打ち切り?つまらないと言われる理由

次に、「チ。地球の運動について」がつまらないと言われる理由について解説・考察していきます。

なお、天文学や地動説・天動説に関して専門の知識はありませんので、”いち漫画好き”としての考察になることご承知ください。

①地動説・天動説という題材

「チ。地球の運動について」がつまらないと言われてしまう/思われてしまう大半の理由は、地動説や天動説というあまり馴染みのない”難しそうなテーマ”が原因と考えます。

物語の舞台は15世紀のヨーロッパで、天動説・地動説など少々アカデミックな内容が主題になっています。

世界史や天文学などが苦手な人、あまり興味がない人はそもそも手に取りづらい作品かもしれません。

また”学習まんが”と捉えられて、難しそうと敬遠されている可能性もあります。

作品のテーマだけで判断して、読む前からつまらないと判断してしまう人もいるのではないでしょうか。

②設定の難しさ

「チ。地球の運動について」がつまらないと言われてしまう2つ目の理由は、設定の難しさだと考えます。

主題に続いて、設定部分でもP国、C教、V共和国など伏字になっている部分も多く「多分あのことだろう…」「あのことかな?」となんとなくで読み進めてしまう部分も多いでしょう。

それがなんだというわけではないのですが、「あれ?」と思う箇所も多く、人によっては繰り返し読む必要があるかもしれません。

「チ。地球の運動について」は、読んでいる最中に非常に頭を使います

P国、C教など隠している部分には意図があると考えるのですが、読み手に想像させる部分が多いので途中で難しく感じる人も出てくるのではないでしょうか?

また、ドラマ部分に関しても派手なアクションやわかりやすいギャグシーンなどもあまりないので、バトル物が好きな人や頭を使わずに漫画を読みたい!という人は苦手分野かもしれません。

③漫画にしては文字が多い

「チ。地球の運動について」は、漫画にしては長回しのセリフが多い作品です。

また、登場人物のやり取りは時に哲学の問答のようで、1つでも読み逃してしまうと後に繋がらないのでは?と感じ、しっかり読むけれどやっぱりよくわからない…ということもしばしば。

天文関連はもちろんですが哲学の用語も登場するので、専門用語がよくわからずつまらないと思われてしまうのかもしれません。

ちなみに作者の魚豊先生は大学で哲学を専攻していました。(2年生で中退しているようです)

④グロい描写が多い

「チ。地球の運動について」には中世ヨーロッパ時代のグロい拷問シーンが多く登場します。

これは地動説を唱える物たちを”異端”として捕え、改心させるために異端審問官(いたんしんもんかん)たちが行う拷問です。

アイアンメイデンのような大々的な拷問器具は出てきませんが、火刑指責め爪を剥がす歯を抜くなどの描写があり、すぐにやられそうな拷問だからこそ逆に恐ろしさを感じます。

また今作で登場する特殊な拷問器具といえば、異端審問官・ノヴァクが所持する”苦悩の梨”

洋梨の形をしていますが刃になっており、拷問の際に相手の口に突っ込みネジ?を回すと刃が開いて口が裂けるというなんとも恐ろしい拷問器具です。

実際に第2章の主人公・オクジーが苦悩の梨で拷問を受けるシーンもあり、目を逸らしたくなります。

全編にわたって何かと拷問シーンが描かれているため、グロ描写が苦手な人からは”つまらない”と言われるのかもしれません。

⑤モヤモヤする点が多い

「チ。地球の運動について」は地動説を発見した主人公たちがそれを証明し、世に公表するために奔走する物語。

その中で当時、地動説を”異端”とみなして論者を捕らえていた異端審問官たちとの攻防戦が描かれます。

なかには捕らえられ拷問の末に処刑されるという悲しい結末を迎えるキャラクターも。

出てくる人がどんどん死んでしまうと、胸にしこりが残る読者もいるかもしれません。

また「チ。地球の運動について」最大のモヤっとするポイントはそのエンディングです。

一部では終わり方が意味不明とも言われていますが、何も考えずに読んでいると確かに意味不明かもしれません。

さらに物語のエンディングで、地動説はまだ世に証明されていないのです!(文章で解説されている)

まだまだ続きがあったのではないか?ともやもやしていた読者が多いのではと考えます。

【チ。地球の運動について】打ち切りは嘘!作品の魅力を解説

最後に「チ。地球の運動について」の魅力を少しだけ紹介します。

難しい漫画だと構えず、まず手に取って読んで欲しい作品です。

①知的探究心がくすぐられる

単純に「チ。地球の運動について」を読み終わると、地動説や天動説について調べたくなるかもしれません。

「チ。地球の運動について」はフィクションとノンフィクションが絶妙に混ざり合った作品です。

フィクションで繋いできたドラマが最後にノンフィクションの地動説に関係があるアルベルト・ブルゼフスキという人物にたどり着きます。

地動説といえばコペルニクスが有名ですが、証明〜発表までに関わった人物たちを知りたくなるかもしれません。

そもそも地動説はどこからきたのか…というところまで調べ出すと、もう沼です。

また、物語のキャラクターたちがそうであったように”知ること””学ぶこと””疑うこと”の大切さを教えてくれる作品でもあります。

②なんだかよくわからないけど”すごい”

フラットな状態で「チ。地球の運動について」を読み終えて”なんだかよくわからないけどすごい”と感じる人は多いでしょう。

「チ。地球の運動について」には独特の”熱”があって、読み進めるうちに”熱”に感化されていることがわかります。

初見ではよくわからないけど、何度も読み返すと面白さを感じてくる”スルメ”のような味わいのある作品です。

自分の中にある”なんだかよくわからない”を解明するためにも繰り返し読んでみることをおすすめします。

③時代を超えて人々がつなぐバトンがアツい

「チ。地球の運動について」の主人公は歴史上には登場しない”15世紀の人々”です。

彼らが地動説に出会ってしまったがために、これまでの人生を変えてしまうほどに情熱を注いだり、新しいことを学んだり、命をかける姿は美しく素直に感動すること間違いありません。

また、地動説に出会ってしまったがために、人生がどんどん悪い方向へ進んでいくキャラクターも登場します。

地動説を世に出すために、何十年もの時を超えてバトンを繋ぐ人間ドラマが単純にアツいです。

地動説・天動説など難しいテーマが苦手な方は、人間ドラマに焦点を当てて今作を読むと頭に入りやすいと思います。

作中には様々なキャラが登場しますが、一般人枠として登場したオクジーが読者の立場に近く、一番共感できるのではないでしょうか?

【チ。地球の運動について】打ち切りではなく完結!アニメ放送も期待

  • 「チ。地球の運動について」は打ち切りではなく、全62話8巻で完結
  • 「チ。地球の運動について」つまらないと言われる原因は地動説という題材
  • 「チ。地球の運動について」は理解するまでに時間がかかるが確実に感動がある作品

「チ。地球の運動について」は、打ち切りではなくしっかりと”完結”していることがわかりました。

「チ。地球の運動について」は天動説や地動説など、難しいテーマがつまらないと言われてしまう大きな原因かもしれません。

何もわからないまま読んでも「チ。地球の運動について」は十分面白さを感じられる作品ですが、今作は何度も読み返すことに意味があるとも感じられます。

漫画であまり内容がつかめなかった人は、2024年10月から放送のテレビアニメを見ると、よりわかりやすく感じるかもしれません。

また、読まずにつまらないと判断するには大変勿体無い作品なので、ぜひ手に取ってほしいと思います!

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この記事を書いた人

野田サトル先生の「ゴールデンカムイ」にどハマりしてからアニメ・漫画オタクとして遅すぎる目覚めを果たす。鶴見中尉の虜。その後はジャンプ作品を中心に話題作を手広く読んでます!良識がある大人キャラ、気持ちの良い金持ちキャラが好き。今年の目標は北海道聖地巡礼。漫画やアニメで簡単に泣く歳になりました…。おかげで毎日楽しい。

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