アニメも実写映画も大人気となっている漫画「ゴールデンカムイ」。
個性的なキャラの宝庫であり、ぶっ飛んだ設定やギャグが面白いと大人を中心に人気となっています。
そんな「ゴールデンカムイ」の作者である野田サトル先生ですが、読者から「闇が深い」や「サイコパス」などと評価され最終的には「おかしい」とまで言われてしまっています。
本記事では、野田サトル先生のやばいエピソードや作品の特徴を紹介しつつ、作者がおかしいと言われる理由について解説していきます。
【ゴールデンカムイ】作者がおかしい?漫画の内容がやばい!
①刺青を剥ぎ取るという設定
「ゴールデンカムイ」の作中で、特に重要とされているのが脱獄囚達の体に彫られた暗号の刺青。
しかもこの刺青は複数枚を重ね合わせることで1つの暗号になる為、刺青囚人の皮膚を剥ぎ取るという作業が必要となっています。
カメラなどが一般的に普及していない明治時代、暗号の解読には囚人を殺害することが大前提であり、囚人同士の殺し合いも当然という設定が施されています。
漫画にここまで残酷な設定を盛り込んだことから、読者から「作者はおかしい」と評価を受けているのです。
でも、野田サトル先生は読者からの「おかしい」という評価を誉め言葉として受け止めているみたいですよ!
②作中の戦闘描写がグロい
「ゴールデンカムイ」では銃やナイフといった武器を使った戦闘が多く、戦いの様子が非常にリアルに描かれています。
手足の欠損は当たり前…内臓が飛び出たり体が縦に真っ二つに吹き飛んだりとグロい描写がとにかく多いのが特徴です。
青年漫画なのでグロい表現は許されるのですが、あまりにも戦闘描写がグロいので作者の感性や精神面を心配する読者も少なくないようです。
しかし、このグロい戦闘描写こそ物語にリアルさを与えている要因であり、読者が作品に惹きこまれる理由にもなっています。
③登場人物たちのクセが強い!
クセが強いキャラばかりが登場することで有名な「ゴールデンカムイ」。
他人に殺されたいという願望を持つ辺見和雄(へんみかずお)、野生動物を性的な意味で愛している姉畑支遁(あねはたしとん)、遺体の皮膚や骨で服飾品を作り続ける江渡貝弥作(えどがいやさく)…。
など挙げ出したらキリがないほど作中には個性的なキャラが登場します。
作者は人間の中にある闇や狂気的な部分を全面に押し出したキャラを多く描いて、それが本作の魅力にもなっているのです。
WEB上でのインタビューでは「もっと複雑な変態を描きたい」と語っていたので、作者の中にはどれほど変態キャラの構想があるのか気になりますね。
④男性同士の絡みが多い
「ゴールデンカムイ」に登場するキャラのほとんどは男性です。
その為、必然的に男性同士の絡みが多くなるのですが、「ゴールデンカムイ」の場合はその絡み方が非常に特殊。
催淫効果のあるラッコ鍋の匂いを密室で嗅いだことによる突然の相撲大会やバーニャ(ロシア式サウナ)小屋の中での全裸バトル…こちらも挙げ出したらキリがありません。
鍛え上げられた軍人の立派な体はもちろん、たるんだおっさんの裸も見ることができ、“とにかく男性がよく裸になる漫画”と多くの読者に認知されています。
★男同士で食べたらダメ?ラッコ鍋とは
【ゴールデンカムイ】作者がおかしい?闇が深い・サイコパスと言われる理由
単行本化の際に大量の加筆修正をする
単行本化に伴い、作者がセリフを変更したりおまけを加筆することは決して珍しいことではありません。
多くの場合は作者から読者へのファンサービスなのですが、「ゴールデンカムイ」の場合は読者へのサービスというより作者本人の自己満足な部分が大きいかもしれません。
とにかく加筆修正が多く、連載時と単行本とで見開き2ページ丸々修正されたところもあるぐらいです。
また、中でも野田サトル先生お気に入りのキャラである谷垣源次郎(たにがきげんじろう)は、どんどん毛深くムチムチした身体つきに描き直されています。
加筆修正が多い為、単行本の最終巻(31巻)は1巻の1.5倍の分厚さにっ!?
とにかく取材熱心で細かい
「ゴールデンカムイ」のキャラや設定は、史実や実在した人物をモデルにしていることが多いです。
なかでも特に詳しく描かれているのはアイヌ文化についてで、装備品の模様や道具に施された彫刻も細部までこだわって描き込んでいます。
野田サトル先生は「自分の経験や妄想で描けてしまう漫画は面白いものにならない」という信念があるようで、漫画を描くうえで最も大事にしていたのが実物を見る取材としています。
座右の銘は「本物に会いに行く」だと公言していて、連載前から各地の博物館や資料館を巡って本物を見ることに徹底。
リアリティーを求めて漫画を描いているようです。
猟師の狩りにも同行して、獲物の内臓を生で食べるといった体当たり取材も決行したそうですよ。
自身の似顔絵を刺青囚人の”辺見和雄”にしている
顔出しをしていない作者の野田サトル先生。
顔出しNGという漫画家は珍しくなく、自分を形用するようなものや作中のお気に入りキャラを自画像としてメディアに公表している人は大勢います。
そんな中、野田サトル先生が自画像として描いたのは作中に登場する刺青囚人の1人である辺見和雄でした。
辺見は「強い人に殺されたい」「自分の死に方を妄想して興奮する」といった作中でもトップクラスの変態で、出番は少ないですが読者に強烈な印象を与えているキャラです。
個性的でかっこいいキャラが大勢いる中、あえて辺見を自画像としていることから、作者はおかしいと言われるようになってしまいました。
「ゴールデンカムイ」の中でも谷垣源次郎への愛が半端ない
谷垣源次郎は、第七師団の兵士でしたがアシリパの祖母らに助けられたことから杉元の仲間となる大柄のマタギです。
義理堅く誠実な性格でお尻と雄っぱいがムチムチの毛深い魅力的なキャラとして読者からも人気となっています。
作者の野田先生はそんな谷垣が特にお気に入りのようで、前述したように単行本での加筆修正は谷垣に関係するページが多いです。
作中で無駄に脱がされるなどとにかく肌の露出が多く、女性キャラを差し置いて本作のお色気担当とも言われています。
公式ファンブックには「連載初期から15kgも増量した」との作者コメントが掲載されていて、谷垣愛が半端ないことがわかります。
★野田先生のお気に入り?谷垣源次郎とは
SNSのファンアート企画に度々参戦している
X(旧Twitter)では、60分でイラストを1枚描き上げるという“深夜の真剣お絵描き60分一本勝負(通称“ワンドロ”)”が人気です。
アニメやゲーム好きによるファンアート企画なのですが、野田サトル先生は「ゴールデンカムイ」のワンドロに度々参戦しています。
単行本発売の告知でワンドロイラストを公開することが多いのですが、中には自画像にもしている辺見の下ネタイラストを投稿するなどぶっ飛んだ行動もしていて話題になりました。
休載理由が独特だった
怪我や病気など漫画家が連載を休載する理由は様々ありますが、野田サトル先生の休載理由は少々独特です。
「狩猟のため」や「試食のため」といった漫画に関係する取材かなと思える理由はまだわかるのですが、中には「珠算のため」や「出塁のため」といった謎の理由で休載したこともありました。
全ての休載理由が「し」で始まっていることから野田サトル先生なりのユーモアなのでしょうが、実際に何をしていたのか気になる休載理由が多い印象です。
特に有名なエピソードとして、野田サトル先生の奥さんが出産する際の休載理由を「妻が」の部分を抜けて「出産のため」とだけ書いてしまったことで、作者女説まで浮上しSNS上を騒がせたこともありました。
長年にわたって「サザエさん」を録画し続けている
「サザエさん」といえば、50年以上もアニメが放送されている国民的アニメです。
野田サトル先生は、なんと2006年頃から「サザエさん」を毎週録画までして視聴しているとWEBインタビューで語っています。
「サザエさん」を見続ける理由…それはメインキャラであるカツオくんの心情を研究する為なんだとか。
どうやら「ゴールデンカムイ」のメインキャラである白石由竹(しらいしよしたけ)は、カツオくんからインスピレーションを受けて創り出したキャラなんだそうです。
映画や漫画のキャラを自作キャラのモデルにするという話はよく聞きますが、「サザエさん」を見てキャラクターデザインを考えた野田サトル先生はやはりどこかおかしい…のかもしれません。
★カツオがモデル?白石由竹とは?
【ゴールデンカムイ】作者・野田サトル先生の性別は女性?出身地は
作者名 | 野田 サトル |
---|---|
本名 | 野田 智 |
出身地 | 北海道北広島市 |
性別 | 男 |
代表作 | 「スピナマラダ!」 「ドッグスレッド」 |
受賞歴 | 第54回ちばてつや賞ヤング部門大賞(『ゴーリーは前しか向かない』) 第9回マンガ大賞(『ゴールデンカムイ』) 第22回手塚治虫文化賞マンガ大賞(『ゴールデンカムイ』) 第51回日本漫画家協会賞コミック部門大賞(『ゴールデンカムイ』) 芸術選奨新人賞 |
「ゴールデンカムイ」の作者である野田サトル先生は、2003年頃から活動を始めた漫画家です。
2011年からは週刊ヤングジャンプで「スピナマラダ!」というアイスホッケーを題材としたスポーツ漫画を連載し、完結から2年後の2014年から「ゴールデンカムイ」の連載をスタートさせました。
「作品と作者切り離して考えるべき」との意向からメディアに素顔は公開しておらず経歴なども非公開としています。
野田サトル先生の性別は男性
野田サトル先生は前述している通り顔出しNGの漫画家で素顔は公開していませんが、性別は男性であるとXで本人が公言しています。
実は過去に作者女説が噂されたことがあるのですが、それには理由が2つあります。
まず1つ目は、作中での男性同士の絡みが異常に多いことから「腐女子では?」と疑われたからです。
そして2つ目は休載理由に「出産のため」と掲載したからです。
実際には「野田サトル先生の妻の出産のため」だったのですが、突然の“出産”というワードに読者の多くが「作者は女性だったのか」と驚きました
野田サトル先生の出身地は北海道の北広島市
野田サトル先生の出身地は「ゴールデンカムイ」の舞台にもなっている北海道です。
“北海道開拓の父”と呼ばれるクラーク博士が「ボーイズ・ビー・アンビシャス(少年よ、大志を抱け)」という名言を発したとされる北広島市で生まれ育ちました。
地元愛が強く、連載漫画は「ゴールデンカムイ」を含めて全て北海道が舞台となっています。
【ゴールデンカムイ】作者がおかしい?野田サトル先生のこれからに期待
- 女性説もあったが野田サトル先生の性別は男性
- 野田サトル先生は、作品にリアリティーを求める取材熱心な漫画家
- 作者にとって「おかしい」は誉め言葉!複雑な変態キャラを出すことに強いこだわりを持っている
斬新なストーリーと奇抜なキャラを多く生み出す希代の漫画家・野田サトル先生。
読者からの「おかしい」という評価をプラスに捉え、独特の感性で漫画を描き続けていることがわかりました。
本作の完結後、野田サトル先生は新たに「ドッグスレッド」というアイスホッケーの漫画を連載中。
「ゴールデンカムイ」とはまた違った面白さが詰まった作品なので、気になる人は「ゴールデンカムイ」以外の野田サトル作品に触れてみてください。
また、2024年10月からは実写ドラマ、時期はまだ未定ですがアニメ最終章の放送も控えています。
この機会に「ゴールデンカムイ」の読み返しを独特の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。
★ゴールデンカムイアニメ5期=最終章はいつから?