人気アイドル・アイの死という衝撃的な幕開けとなるサスペンス漫画【推しの子】。
複雑に絡み合った人間関係を紐解き、アクアとルビーは事件の黒幕である自分達の父親・カミキヒカルに復讐します。
しかし、その過程で黒幕がもう1人いることが判明。
その人物は新野冬子(にいのふゆこ)で、かつて“B小町”としてアイと一緒にアイドル活動をしていた女性だったのです。
本記事では、アイ殺害の犯人として浮上した新野冬子の黒幕説とカミキヒカルとの関係性について解説します。
【推しの子】新野冬子が黒幕と判明したのは何話?
【推しの子】154話にてアクアとルビーは、アイ殺害事件の黒幕であるカミキヒカルに復讐することに成功。
カミキヒカルを心から愛していたことやずっと一緒に居たかったというアイの本心が明らかとなり、それを知ったカミキヒカルは自分なりにケジメを付けることを決意して2人の前から姿を消します。
155話ではアクアとルビーが斉藤社長夫妻に復讐達成の報告をしハッピーエンドに向かう流れになっていきました。
しかし、アクアと黒川あかねはアイの事件の真相を追う過程でいくつかの矛盾点を見つけていて、カミキヒカルの他に黒幕がもう1人いること突き止めていました。
もう1人の黒幕…それはB小町のNo.2としてアイと一緒に人気を博していた元アイドルの“ニノ”こと新野冬子だったのです。
【推しの子】新野冬子(ニノ)がついに凶行に…!
【推しの子】第158話では、B小町の宮崎公演でニノがルビーを“アイをも超えるアイドル”として認識してしまったところからスタートします。
これまでアイに執着していたニノにとって、たとえルビーがアイの娘であっても“アイを超える存在になってはならない”という思いがずっとありました。
しかし、ニノの思いとは裏腹にルビーはアイドルとしてどんどん成長し、絶世期のアイと重なって見えるようになっていきます。
そして動揺している矢先に、アイの本心を知ったカミキヒカルから「警察に自首する」という電話を受け気が動転。
ニノの中にあった羨望や嫉妬といった負の感情が大きく膨れ上がります。
そしてB小町のライブツアー最終日となる12月25日。
ニノはアイが殺された時と同じように、新生B小町の国立競技場での公演当日の朝に、ナイフでルビーを刺すという衝撃の行動をとってしまいます。
ルビーがニノに刺されるシーンは、アイがリョースケに刺された時と全く同じ構図でゾクッとしましたが、結果、それは黒川あかねがルビーに変装していたことが明らかになります。
黒川あかねも防刃ベストを着用していたため無事、ニノは斉藤壱護によって取り押さえられました。
そしてルビーはB小町のライブを無事終えることができたのです。
【推しの子】新野冬子のアイに対する複雑な感情が明らかに
カミキヒカルの他にもう1人、新野冬子という黒幕の存在が明らかとなった【推しの子】最終章。
アイのチームメイトで誰よりも近いところから彼女を見ていたニノが、何故アイの殺害に加担してしまったのでしょうか?
そこには、新野冬子本人ですら抑えられない複雑な感情が渦巻いていたことが大きく関係していました。
ここからは、作中での新野冬子の発言や行動を振り返りながら、ニノのアイに対する複雑な感情について解説していきます。
元B小町メンバーが映画の撮影現場の見学へ
映画「15年の嘘」の撮影が進む中、旧B小町の初期メンバーであるニノとたかみーが撮影現場に見学へやって来ます。
ニノ役を演じる有馬かなは、役作りの参考にとニノ本人から過去のことを聞き出そうとしていました。
ニノはB小町が売れたのはアイのおかげであることを認めつつも、妬みや嫉妬の感情を抱いていたことを明かします。
2人の会話を聞いていたアイ役のルビーはニノの前でアイになりきってニノを許そうとしますが、その姿を見たニノはルビーを「偽物」と評価。
「本物のアイはそんな事言わない」と吐き捨て、撮影現場から立ち去っていきました。
有馬かなによるニノ(新野冬子)の分析
132話で演技の参考にしたいとニノから過去の出来事や当時のアイに対する気持ちを聞き出していた有馬かな。
映画の撮影では有馬かななりの解釈で、アイとニノの楽屋での喧嘩シーンを演じることになります。
アイを憎しみ そして 信奉し続けている
引用元:【推しの子】14巻
作中で有馬かなが導き出したこのニノの分析結果は、十中八九正解だとされています。
B小町の初期メンバーとしてアイドル活動をしていたニノは当時人気No.1でしたが、アイの加入でファンのほとんどをアイに取られていました。
メンバー全員がアイの人気に嫉妬する中、ニノは特に悔しさや羨望を強く感じていたのでしょう。
それゆえに、アイを友達として見えることができず、アイドルとして唯一無二の存在で愛憎の交じり合った複雑な感情を抱き続けることになったのではないかと考察されています。
現・B小町のライブを見たニノ
新生B小町のライブツアー宮崎公演を見たニノ。
ステージの上でパフォーマンスをするルビーを見て、アイ以上の輝きを放つアイドルに成長したと認識します。
しかしそれは、ニノの中で絶対的存在であるアイを娘のルビーが超えてしまったという残酷な現実を突きつけられた瞬間でもありました。
アイ 全部貴方のせいなんだから
貴方はずっと これからも
永遠に 最高のアイドルで居続けなきゃいけないの
貴方以上のアイドルなんて 居てはいけないの
引用元:【推しの子】第158話
作中のこのニノのセリフからも読み取れるように、ニノの心には“アイを超えるアイドルが居てはいけない”という固定概念があったのでしょう。
アイに執着するあまり柔軟な考えができなくなっていたニノは、ルビーというアイドルを消すという凶行に出たと考察されています。
ルビー(あかね)を刺した後のニノの言動
結果としてルビーはあかねの変装であり、ニノは壱護によって捕えられます。
その際に、アイ殺害の実行犯である大学生のリョースケこと菅野良介と付き合っていたこと、良介がアイに推し変した経緯などが明らかになります。
しかしニノは良介がアイに推し変することは”アイが世界一のアイドルである証拠で仕方がない”と良介の推し変については許容していました。
ニノは”アイに特別であって欲しいだけ”という気持ちを吐露しますが、アイとは”普通の友達になりたかった”と複雑な感情を露わにしていました。
【推しの子】新野冬子(ニノ)とカミキヒカルのつながりの考察と解説
【推しの子】第160話にて、カミキヒカルと新野冬子・リョースケとの繋がりが明らかになります。
単純にB小町のアイが好きという理由で集まっているかに思えた3人でしたが、ニノとリョースケがアイに異常に執着していることに気づくと、2人に自分とアイの関係性を相談する形で暴露。
カミキヒカルに聞かされたアイの妊娠・出産に関する情報に動揺したニノとリョースケは、直接宮崎の病院に確かめにいったことが明らかになります。
リョースケはアイを殺害した後に自殺しましたが、ニノはその後もカミキヒカルと連絡を取り続けていたようです。
そしてカミキヒカルの”自首する”という嘘の発言を受けて焦ったニノは、ルビーを殺害しようと行動に出てしまいました。
壱護らに捕えられたニノ曰く、カミキヒカルは自分達にアイのことをずっと話し続けたということ。
”アイのことを片時も忘れさせない”というカミキヒカルによる2人の執着心を煽る行動が、ゴローとアイの殺害という事件に繋がったと考えて良いでしょう。
【推しの子】新野冬子(ニノ)とリョースケのつながりを考察と解説
リョースケこと菅野良介は、物語の序章でアイを殺害した実行犯の大学生です。
アイをナイフで刺して逃走した数時間後に自殺したと報じられていましたが、実際はニノに「もう死んでよ」と言われたことで首を吊って死亡したようです。
読者の予想にもあったとおり、良介はもともとB小町のニノ推しで、2人は付き合っていました。
しかしアイがB小町に加入したことで良介はアイに推し変。
ニノは良介の推し変を許容していましたが、良介がアイを殺害したことがわかります。
自分のにとっての”最高のアイドル”であるアイを殺してしまった良介に対する怒りから「もう死んでよ」と発言したのではないでしょうか。
良介も推しであるアイを自分が殺害してしまった事実や、元推しであるニノに死んでと言われた絶望感から素直に従ったのでは…と考えます。

【推しの子】新野冬子はもう1人の黒幕だった…カミキヒカルに利用されていた
- 155話で新野冬子がもう1人の黒幕(協力者)であることが判明
- 新野冬子はアイに対して複雑な感情を抱き執着していた
- 新野冬子とカミキヒカル、リョースケとの関係はB小町の”アイのファン”
- 新野冬子はカミキヒカルに気持ちを煽られ、自然と事件の協力者になった
同じB小町というグループで頑張ってきた戦友・ニノこと新野冬子がアイ殺害に関わったと知って驚いた方も多いでしょう。
しかしそこにはアイをトップアイドルとして尊敬する気持ちと、彼氏であるリョースケやファンの人気を奪われたという複雑な気持ちが絡んでいました。
その気持ちをうまく利用されてしまったわけなので、ニノもある意味カミキヒカルの被害者なのかもしれませんね…。
【推しの子】原作漫画が完結したところで、改めてニノこと新野冬子について振り返ってみました。
【推しの子】は実写ドラマ&映画、そしてアニメ続編3期の制作が決定しているので、これからの作品展開にも期待しましょう!
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