2024年11月に完結した【推しの子】に登場する謎の少女ことツクヨミ。
原作は最終回を迎えましたが、ツクヨミに関しては謎が多く残ったままです。
そこでこの記事では、ツクヨミの正体とカラスやアイとの関係性について改めて考察してみました。
【推しの子】ツクヨミの正体は?最終回・最後はどうなったか解説
結論からいうと、ツクヨミは【推しの子】最終回には登場していません。
【推しの子】本編でのツクヨミ最後の登場シーンは第163話の「君」です。
カミキヒカルと共に崖から転落し、海中を漂うアクアが走馬灯を見るシーンに一緒に現れます。
死を目前にしたアクアの苦悩や抱えていた使命を共に噛み締めつつ、最後はアクアの命がなくなる様子を涙を流しながら見守っていました。
しかし、最終的にツクヨミが何でどのような存在だったのかについては描かれていません。
【推しの子】ツクヨミの正体はカラス?何話・何巻で明かに
結論からいうと、ツクヨミの正体はカラスの転生体ということが明らかになっています。
ここでは、ツクヨミの正体が明らかになったエピソードについて解説しています。
アクアとルビーの子供時代を演じるツクヨミ
【推しの子】作中で謎の多いツクヨミでしたが、彼女の正体がカラスだったことが明らかになっています。
15巻の第145話では、映画「15年の嘘」撮影中にツクヨミがアクアとルビーの子供時代を演じるシーンが描かれています。
五反田監督は「似てる似てる」とツクヨミの演技にOKを出していました。
ツクヨミは立派に演技をこなしてましたが、アクアやルビー、有馬かなたちはどうも納得がいかない様子?
そんな3人をみたツクヨミは、「君たちはずっとあんなだったよ 少なくとも私の目から見たらね」と呟きます。
まるでアクアとルビーをずっと昔から知っているような発言です。
ツクヨミの正体はさりなとゴローが助けたカラス
直後のツクヨミの回想シーンでは、ルビーの前世であるさりながネットに引っかかったカラスを助けるシーンが描かれます。
怪我をしたカラスをゴローに差し出し、ゴローはカラスの片足を手当てして放してあげました。
それからというもの、そのカラスはさりなとゴローのことをずっと見守ってきたのでした。
季節が移ろい、さりなが亡くなるまで、カラスはずっと見ていたのです。
そして「私たちにとって君達はずっと 生意気で可愛い子供のままなんだから」と意味深な言葉を残しています。
【推しの子】ツクヨミの正体カラスではなく神様と考察された理由
前述した通り謎の少女=ツクヨミの正体はカラスでしたが、ただのカラスというわけではなさそうです。
カラスは日本神話だけでなくギリシャ神話、北欧神話などにも登場する神様とゆかりの深い鳥類です。
そのことからツクヨミの正体が神様もしくは神様に関係がある存在なのでは?という考察がされてきました。
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①ツクヨミ本人の発言
ツクヨミ本人の発言から、彼女自身が神である可能性が考えられます。
- 少なくとも死者の記憶を赤子の身体に移すような術を持つ者と同種の者だよ
- 芸能は私の司るところじゃない
- あくまで私は月の光と共に人を導き運命を司る
- 神の神秘性を暴こうとするとは命知らずだね
- 私を一族代々で祭り上げようなんて特殊な人たちも割といるのさ
ツクヨミは子供らしからぬ発言をするとともに、「司る」「祭り上げる」など神事に関連する言葉を使っています。
発言からは神様と予想できるものの、ツクヨミ自身から「私は神である」のような発表がないため、確証は持てません。
明確にツクヨミが神であると描かれなかったのは、物語がどの方向に振れてもいいように余白を持たせたかったのかもしれません…。
②カラス=神の使いである
カラスと聞くと人間の生活を脅かす害鳥のイメージが強いですが、神様としてカラスを祀っている地域もあります。
その一つが八咫烏(やたがらす)であり、日本神話に登場するカラスで神様の使いです。
”導きの神”ともされていて、ツクヨミ自身も”導き運命を司る”という言葉を使っていることから、ツクヨミは八咫烏であり、アクアとルビーを導く存在として描かれている可能性が高いと考察できます。
③ツクヨミという神様がいる
ツクヨミについては様々な説があります。
『古事記』では月読命(ツクヨミノミコト)と示され、『日本書紀』では月読見尊(ツクヨミノミコト)と表記。
書かれた内容には相違のある部分もありますが、”月の神”であるということには変わりないため、【推しの子】のツクヨミの正体は、この月読命という神様である可能性が高いでしょう。
【推しの子】ツクヨミの正体?月読命(ツクヨミノミコト)とは
ツクヨミの正体は神であり、月読命である可能性が高いと考察してきました。
それでは月読命という神様はいったいどんな神様なのでしょうか?
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①ツクヨミは夜を統べる神である
月を神格化した、夜を統べる神様とされているツクヨミ。
古事記では伊耶那伎命(イザナギノミコト)から「夜の食国を知らせ」と命ぜられているため、”夜の食国”というのが死者の国であり、そこを統治しているのがツクヨミなのではないでしょうか。
そのため死者を転生させる術を持っており、ツクヨミがアクアとルビーと転生に関わったのでは?と考えます。
少なくとも死者の記憶を赤子の体に移す様な術を持つ者と同種の者だよ
引用元:【推しの子】13巻
とアクアにも話していることから、転生に関しての知識を持っている様子ですが、本編でゴローとさりな転生の秘密が明らかになることはありませんでした。
②ツクヨミは天照大神(アマテラス)の弟神にあたる
月夜見命とは、伊邪那岐命が生んだ「三貴子」の一人で、天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟神であり、須佐之男命(スサノオノミコト)の兄神です。
このことが関係しているのかは定かではありませんが、1巻第3話でアクアとルビーがミヤコの暴走を止めようとした際に、ルビーが「我はアマテラスの化身」だと言っていました。
これはツクヨミがその後出てくるための伏線だった可能性もあります。
③宮崎県は神話・神々の誕生の地
【推しの子】に登場する宮崎県高千穂は日本神話に出てくる神々が誕生した土地です。
特にルビーが化身だと語った「アマテラス」が祀られている天岩戸(あまのいわと)神社は、最強のパワースポットと言われています。
天岩戸神社には天照大神が隠れた洞窟や神々が集まって相談する天安河原があるそうです。
また神話のふるさと・高千穂にも月読命を祀る宮水神社(みやみずじんじゃ)があるので、ツクヨミが宮崎県や高千穂とゆかりがあることも納得できます。
【推しの子】ツクヨミの正体がアイである可能性を考察
結論からいうと【推しの子】に登場するツクヨミが、アイの転生者であるという可能性はありません。
しかし以下のことからツクヨミがアイの転生者なのでは?と考察されてきました。
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①ツクヨミ自身の発言
【推しの子】15巻第145話でルビーとアクアを演じ終えたツクヨミの言葉から、ツクヨミがアイなのでは?と考える人がいたようです。
私にとって君たちはずっと 生意気で可愛い子供のままなんだから
引用元:【推しの子】15巻145話
確かにこの発言は親が子供に対して言う言葉のように見えます。
しかしツクヨミ=アイだとすると時系列が合わないこととツクヨミの正体がカラスであると直後に語られることから、アイの可能性は考えづらいです。
ツクヨミはゴローとさりなの頃からアクアとルビーを見守ってきているので、親心のようなものから”子供”と言ったのではないでしょうか?
②星野アイの復活はありえない
【推しの子】1巻のラストで死亡した星野アイが復活する可能性は低く、最終回まで復活はありませんでした。
また、時系列的にアイがツクヨミに転生していることも考えづらいことと、アイはアイの人生を全うして物語を退場しています。
それに、アイの性格的にわざわざ自分の子供たちを犯人のところへ導く危険なことはしないでしょう。(謎解きの面白さも半減しますよね)
このことからツクヨミとアイは別人で、関係性はないと考えます。
③ツクヨミとアイのキャラクターの違い
ツクヨミ自身が「星野アイの物語は終わった」と言っていたため、ツクヨミはアイの転生者ではないでしょう。
また、もしもツクヨミがアイの転生者だったのであれば、キャラが違いすぎるのではないでしょうか?
アイは自由奔放、テキトーなところが良い意味で可愛らしさになっていますが、ツクヨミは幼いながらに知的な一面を見せています。
キャラクターが違いすぎることとツクヨミはアイを第三者としてみているため、ツクヨミ=アイの転生者である事実は否定できます。
【推しの子】ツクヨミの正体は?謎の少女の登場回
【推しの子】に登場する謎の少女ツクヨミは作中のどこに登場していたのか、振り返っていきます。
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初登場で意味深な発言
B小町のPV撮影地である宮崎県に到着した一行。
アクアは撮影がないため自由行動をあかねと共にし、雨宮吾郎の思い出の地を巡ります。
その中で母親は自分を生んだと同時に死んでしまった事が明らかに…
同時にさりなも死の間際に両親に見放されてしまっていたことが回想で明かされます。
真の意味で母を得られなかった2人と
魂の無い子を産んだ母親を導いてあげた
もしかしたら それ以上の意味があるかもだけど
引用元:【推しの子】8巻
謎の少女が放ったこの言葉。
のちにこの少女がツクヨミであることが分かります。
さりなとゴローは母親に恵まれずに命を落とし、アイは自分の子供の魂がない状態で子供を産みました。
しかしそこにさりなとゴローの魂が入ったことで三人は出会い、全員が本当の家族を得られたということを全てを見ていたツクヨミが物語ったのだと考えられます。
ルビーの前に初めて姿を現す
ルビーの前に初めて姿を見せた謎の少女ツクヨミ。
ゴローの遺品をルビーが持っていたことを口実に話しかけますが、ルビーを怒らせてしまいます。
しかしそれでもなおツクヨミはルビーに話しかけ、ゴローが死んだ日にいた怪しい男たちの情報を伝え…
その情報を知ったルビーはゴローが何者かに殺害されてたことを悟り、犯人を見つけるべく闇落ちしたのでした。
アクアの前に現れ”アイの死”を突きつける
アクアの前に登場した謎の少女。
アイの事やアクアの周りで起こっていることを全て知っているような口ぶりでアクアに話しかけて、「疫病神」と言われていました。
そのためアクアは話しかけられる前からツクヨミの存在自体は感じ取っていたのでしょう。
アイの死について考えていたアクアに、アイは転生していないし、アイの物語はあの場で終わったのだと現実を突きつけたのでした。
天童寺さりなの過去を語る
多忙を極める中、昔の母親がどうしているかを見てしまったルビー。
天童寺さりなの人生の語り手としてツクヨミは登場します。
その語り口調から、さりなの幼少期から見守っていたこと、それ以前の生まれたころから知っており、さりなの母親の現在の状況まですべて把握していることが証明されました。
再びアクアの前に現れるが逆に挑発される
アクアの計画を見ていたツクヨミは、アクアを挑発するかのように声を掛けます。
しかし段々とアクアの質問がツクヨミに対してではなく、少女に対しての質問に代わっていき、映画「15年の嘘」で子役をしないかとアクアがスカウト。
自分を神であると主張して、無礼だとアクアに対して戸惑いを見せるツクヨミ…
最終的にアクアの挑発にのり、売り言葉に買い言葉といった形で演技は出来ると言ってしまったツクヨミは映画「15年の嘘」で子役デビューを果たすことになります。
死の直前のアクアの前に現れる
アクアが自分の腹部を刺し、事件を装ってカミキヒカルと共に崖から転落したその後。
海中で雨宮ゴローのものともいえる走馬灯を見ているアクアのもとにツクヨミが現れます。
2人のいる空間に背景がないことから、現実世界ではありません。
死の前に改めて「自分は何だったのか?」と問うアクアは、自分の選択が間違っていたのではと全ての行動に自信が持てない様子でいました。
ツクヨミはそんなアクアを抱きしめ、最後に涙を流しながら見送ったのでした…。
【推しの子】ツクヨミのキャラクター情報
名前 | ツクヨミ |
---|---|
本名 | 不明 |
年齢 | 5歳前後 |
所属 | 神?転生者?子役 |
ルビーとアクアの前に突然現れた謎の少女ツクヨミ。
その正体はさりなとゴローが助けたカラスであり、おそらく八咫烏という神様の使いまたは神様であることまで判明しています。
子供とは思えない!見た目にそぐわず大人な性格
見た目はかわいらしい少女の見た目をしているツクヨミですが、話始めるとアクアやルビーに対して上から目線な点があります。
また、話している言葉も小難しい印象を受け、大人な性格を持っている感じ…
性格的にも人を煽ったり、挑発することが好きな様子も。
そのうえでアクアやルビーのことを見守っているような、親心のようなものも兼ね備えているため転生者なのでは?という噂も立っていました。
アクアの煽りに乗せられやすい?
ツクヨミはアクアに子役としてスカウトされました。
その時の様子が普段の落ち着いて大人びた印象のツクヨミとは異なり、表情豊かな印象でした。
はじめのうちは「自分は神だ」「無礼者」「冗談はよせ」など神であることを理由に子役なんてやらないと断っていました。
しかし、「演技なんてできないんだろう」とアクアに煽られ、演技をできないと決めつけられたことに逆切れして「できる」とツクヨミは言ってしまいます。
演技ができると証明するためにアクアの策略にはまり、子役として映画「15年の嘘」に出演することが決まったのでした。
演技も上手!経験あり?
演技ができるとアクアに豪語していたツクヨミ。
その言葉通りに幼いころのアクアとルビーを見事に演じ切っていました。
演技経験があるのかと思わせるほどの演技力で、もしかしたら転生者であり転生前は演技をしていたのではないか?と疑うファンの考察も…
特にアクアの演技はそっくりで、気味の悪さが際立った演技でした!
【推しの子】ツクヨミの正体は最後まで不明…?神様な可能性が高い
- 【推しの子】ツクヨミの正体はカラスだが存在については不明
- ツクヨミの正体は月読命という神様だった可能性が高い
- ツクヨミはアイの転生ではない
- ツクヨミはアクアとルビーを転生前からずっ親心のような気持ちで見守ってきた
結論からいうと、【推しの子】に登場する謎の少女・ツクヨミの正体は最後まで不明でした。
カラスの転生体ということは判明していますが、彼女自身が神様なのか何なのかは明かされていません。
ツクヨミはやはり月読命という神だったと考えるのが、1番妥当かもしれません…。
謎は謎のままでも良いのかもしれませんが、すっきりしないことから結末に対して「ひどい」という声も上がっています。
ツクヨミの活躍はアニメ第3期で本格的に描かれることでしょう。
そして2024年11月28日から配信開始になる実写ドラマ/映画でツクヨミは誰が演じるのかにも注目ですね!
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