2017年公開、劇場版名探偵コナン第21作品目となる「から紅の恋歌(ラブレター)」。
京都を舞台としている今作では、西の高校生探偵・服部平次が大活躍!
最新作「100万ドルの五稜星」と繋がるシーンも多く、コナン好きなら見逃せない作品です。
この記事では「から紅の恋歌」ネタバレあらすじや犯人、主題歌やゲスト声優といった基本情報と「から紅の恋歌」の見どころ、一部からひどいと評価されてしまっている理由を解説します。
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この記事には映画の結末や重要なネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。
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公開日 | 2017年4月15日 |
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監督 | 静野孔文 |
原作 | 青山剛昌 |
脚本 | 大倉崇裕 |
キャスト | 高山みなみ 堀川りょう 宮村優子 山﨑和佳奈 小山力也 ゆきのさつき |
音楽 | 大野克夫 |
上映時間 | 112分 |
配給 | 東宝 |
公式サイト | 劇場版「名探偵コナン」公式サイト |
上映劇場 | なし |
【から紅の恋歌】ネタバレあらすじ!(ラスト・結末まで)
「から紅の恋歌」では”平次の婚約者”を名乗る謎のクイーンが登場!
ライバルの出現に焦った和葉は、平次への告白を懸けて百人一首で勝負を挑みます。
好きな人のために全力になれるって素敵!
ここからは「から紅の恋歌」のあらすじを結末までネタバレありでご紹介するので、未鑑賞の方はご注意くださいね。
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起:和葉のライバル登場?!そしてテレビ局が爆破!
コナンと蘭、そして西の高校生探偵・服部平次とその幼馴染である遠山和葉は百人一首の団体「皐月会」の会長・阿知波研介と対談をする毛利小五郎に付き添って大阪のテレビ局を訪れていました。
局内で平次は百人一首の高校生チャンピオン・大岡紅葉に出会います。
「会えるんやないかと思ってました。ウチの未来の旦那さんに…」と涙を浮かべる大岡紅葉の様子に驚くコナンたち。
しかし、平次は紅葉がなぜ自身のことを”未来の旦那”と呼ぶのかわかりません。
その頃、テレビ局に爆破予告のメールが届き避難勧告が出ていました。
平次と和葉も避難を開始しますが、和葉と一緒に来ていた牧本未来子がスタジオにある皐月会の百人一首を取りに戻ったため大爆発が起こっているテレビ局内に取り残されてしまいます。
それに気付いたコナンが万が一のために用意していたスケートボードで2人の元へ向かい、平次と和葉は助かりました。
爆破予告に備えていた警察の消防のおかげでテレビ局爆破による死者が出ることもなく、百人一首も焼失せずに済みました。
しかし、百人一首を取りに戻った牧本未来子は腕を骨折してしまいました。
百人一首の大会である高校生皐月杯に出場することができなくなった未来子は、自分の代わりに出場するように和葉に頼みます。
未来子の頼みをはじめは断っていた和葉でしたが、「皐月杯で勝ったほうが平次に告白できる」と、大岡紅葉より挑戦状を叩きつけられ、皐月杯へ出場することを決意。
和葉の元を離れた紅葉がパスケースを落としたことに気付いた蘭は、拾って紅葉の後を追いかけましたが間に合いませんでした。
蘭とコナンが紅葉のパスケースの中身を見ると、そこには幼い紅葉と平次が指切りをしている写真が入っていたのです。
結婚の約束でもしてたりして。
今、和葉の心を乱すわけにいかないと考えた蘭とコナンは、写真のことを和葉に黙っておくことにしました。
承:「皐月会」のメンバーが次々と狙われる!
暫くして、矢島俊弥が何者かに殺害されたことが阿知波に知らされました。
矢島は皐月会のメンバーで毛利小五郎と阿知波が対談するテレビ番組に出演する予定でしたが、テレビ局に来ていなかったのです。
矢島邸に訪れたコナンと平次は、京都府警の綾小路文磨の力添えもあり遺体が発見された部屋に入ることができました。
「迷宮の十字路」でコナンと平次のコンビを見ていた綾小路警部によるナイスアシスト!!
遺体の手の血痕から散乱していたかるた札の1枚を矢島が持っていたことを突き止めたコナンは、どの札を矢島が持っていたのか特定するように灰原に依頼します。
また、矢島が死ぬ間際までテレビで何かを見ていたことに気が付いた平次が倒れたモニターを起こし電源を付けると、そこには百人一首の試合をする大岡紅葉の姿が映し出されていました。
現場には皐月会に所属している関根康史も訪れていました。
アリバイもなく、不審な言動をする関根にコナンと平次は違和感を抱きます。
テレビ局の爆破も矢島の殺害も全て、皐月会を狙った犯行であると推理したコナンと平次は、分担して阿知波と大岡紅葉を見張ることに。
電話で和葉が皐月杯に出場することを知った平次は、自身の母親であり元クイーンの服部静香を和葉の元に寄こします。
服部静香の指導の元、和葉は徹底的にかるたの腕を磨いていくのでした。
翌日、阿知波会長・大岡紅葉・関根がそれぞれの車で皐月杯のリハーサルの為に阿知波会館へ向かっていたところ、何者かによって車が爆発されてしまい、関根が重傷を負い意識不明になってしまいます。
大阪府警が阿知波の周囲の人物を調査したところ、かつて存在した百人一首の団体「名頃会」のリーダーであった名頃鹿雄の名前が浮上しました。
名頃は5年前に皐月会に挑戦状を叩きつけ、前会長であり阿知波研介の妻であった阿知波皐月と試合を行う予定だったのですが、なぜか試合前に消息不明になっていた人物です。
大岡紅葉や関根康史は元々、名頃会に所属していましたが、リーダーの失踪により皐月会に移籍していたのでした。
そして阿知波皐月は体調を崩し、既に他界していました。
これまでの被害者には名頃の得意札が添付されたメールが送られていたことから、名頃が容疑者として捜査が進められることに。
意を決した阿知波は、コナンと平次に5年前の試合前日に名頃が皐月の元を訪れ、皐月にかるた勝負で敗北していたことを話します。
皐月の試合がある日は必ず洗車をするという阿知波の車が、5年前の試合当日は汚いままだったことにコナンは違和感を覚えるのです。
一方その頃、大岡紅葉のパスケースを拾っていた蘭は紅葉にパスケースを届けた際に幼い頃に平次と結婚の約束をしたことを聞いていました。
まさか本当に平次と紅葉が結婚の約束をしていたとは…。
その夜、かるたの特訓を手伝うため、平次は和葉が宿泊しているホテルの部屋を訪れています。
そんな平次に嬉しい気持ちを素直に伝えることができない和葉は、紅葉の元に戻るように冷たく言ってしまうのでした。
紅葉さんにめちゃくちゃ嫉妬している和葉ちゃんも可愛いし、和葉ちゃんに冷たくされて落ち込む平ちゃんも可愛い。
転:皐月杯当日!真犯人は…
皐月杯当日。
阿知波会館では厳重な警備体制のもと皐月杯が開催されており、紅葉と和葉はどちらも順調にトーナメントを勝ち進んでいました。
見事2人は勝ち進み、決勝戦に進出。
決勝戦は、阿知波会館敷地内にある皐月堂で開催されるため、紅葉・和葉・阿知波は皐月堂へと向かっていました。
そんななか、突如敷地内の倉庫が爆発!
京都府警は名頃鹿雄が誤爆し、死亡した可能性を見て捜査を進めていました。
しかし、現場から阿知波の秘書だった海江田藤伍が付けていた大きな指輪が見つかります。
このことから、コナンと平次は海江田がこれまでの事件の実行犯であり、真犯人によって名頃が死んだように見せかけて海江田は殺害されたと推理するのです。
皐月杯決勝戦に進んだ和葉に危険が迫っていると気付いた平次は、血相を変えてバイクに乗り皐月堂へ向かいますが既に皐月堂は爆発して炎上していました。
皐月堂では阿知波を読み手として和葉と紅葉による決勝戦が行われており、運命戦にまでもつれ込んでいました。
皐月堂はかるたをするために防音性が高く、和葉も紅葉も爆発に気付いていません。
コナンと平次は今回の事件の犯人が阿知波研介であると確信しています。
5年前に名頃を殺害した阿知波は、犯行の証拠である皐月会のかるたや皐月堂に隠した名頃の遺体もろとも爆発させ、和葉と紅葉を巻き込み自らの命を絶とうとしていたのです。
結:皐月堂から脱出!平次と紅葉の約束の真相とは
和葉と紅葉が熾烈な戦いを繰り広げるなか、バイクに乗った平次とコナンが皐月堂へ飛び込んできたことで和葉と紅葉は皐月堂の炎上に気が付きました。
コナンがボール射出ベルトのサッカーボールを使って、皐月堂の火を鎮火し、平次は阿知波に話を促します。
事件の発端は、1年前の皐月杯で優勝した大岡紅葉の取った札の重ねが、名頃鹿雄が取ったある試合の札の重なり方と似ていたことでした。
かるた札に突如現れた黒いシミは、名頃の血液で名頃を殺害した犯人の指紋がついていたのです。
名頃殺害をあっさりと認めた阿知波研介の様子を見たコナンは、5年前の名頃鹿雄殺害の真犯人が阿知波研介ではなく妻の阿知波皐月であったことを見抜きました。
5年前、名頃にかるたで敗北した皐月は、動揺して衝動的に名頃を殺害してしまっていたのです。
阿知波研介は妻・皐月の犯行を隠すために一連の事件を起こしていたのでした。
その後、今にも崩れそうになっている皐月堂から脱出しようと試みますが、平次と和葉を残してエレベーターが落ちてしまいます。
コナンの伸縮サスペンダーでどうにかエレベーターは止まり、紅葉と阿知波、コナンは助かりました。
皐月堂に取り残されてしまった平次と和葉。
平次は和葉をバイクの後ろに乗せると、爆弾の起動装置とその爆風を利用して皐月堂から離れた滝つぼまで飛び移ろうと計画します。
「その手離したら…殺すで。」
平次の計画を無理だと言う和葉を黙らせ、バイクを走らせる服部平次。
バイクは見事に滝つぼへ着地し、2人は無事でした。
後日、東京へ戻る蘭たちを見送りに来ていた平次と和葉の元に、紅葉が訪れました。
紅葉が平次に幼い頃「嫁に取ってやる」と言われたことを主張すると、平次は当時の事を思い出し、「(かるた札を)強めに取るさかい」と言ったのだと伝えました。
自身の勘違いだったことに気付いた紅葉は和葉に、「今日はこの辺で勘弁しておくが、狙った札は逃さない」と言い残しブライダル仕様となった車に乗り、去っていきました。
【から紅の恋歌】犯人をネタバレ!阿知波研介の動機は…
劇場版「名探偵コナン」は犯人の名前と動機を知っておくと理解度がグッと深くなります。
ここからは「から紅の恋歌」の犯人がどんな人物であり、どのような動機で事件を起こしたのかを解説します。
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「から紅の恋歌」の犯人は阿知波研介(あちわ けんすけ)
「から紅の恋歌」の犯人は競技かるた会をけん引する「皐月会」会長の阿知波研介(あちわ けんすけ)です。
一代で財を築き上げた阿知波不動産の社長でもあり、浪速の不動産王の異名を持っています。
阿知波はある目的のため、自身の秘書を務めていた海江田藤伍の協力の元、かるた関係者を次々と狙いました。
阿知波研介の動機は?
阿知波研介が一連の事件を起こした動機は”妻・皐月の犯行を隠蔽するため”です。
「皐月会」創設者であり、阿知波研介の妻であった阿知波皐月は5年前、京都のかるた会「名頃会」のリーダーである名頃鹿雄を殺害してしまっていました。
皐月は名頃に百人一首で敗北してしまった恐怖から犯行に走ってしまったのです。
その2年後、皐月は病気で亡くなりました。
皐月会の会員だった矢島俊弥は、皐月会のかるたに名頃の返り血が付いていることに気付いたため殺害されてしまいます。
同じく皐月会の会員だった関根康史や大岡紅葉が狙われたのは名頃の得意札をメールで送ることで名頃の犯行に見せかけるためでした。
名頃鹿雄が皐月を辱めたから皐月が犯行に走り、生気を失い亡くなってしまったと思い込んでいた阿知波は、名頃に罪を擦り付けようとしていたのです。
そして、秘書だった海江田藤伍を爆死させることで名頃が自爆したように偽装しようとしました。
海江田藤伍は阿知波不動産の裏の部分を一手に引き受けていた人物。あっけなく爆破されて可哀想です。
阿知波研介は、妻の犯行の証拠となる皐月会のかるたや皐月堂に隠した名頃鹿雄の遺体もろとも爆発させ、皐月杯で決勝戦に進んだ大岡紅葉と遠山和葉を巻き込み、自らの命を絶とうとしていたのです。
【から紅の恋歌】ネタバレ解説②:ひどいと言われてしまった理由
名探偵コナンのなかでもラブコメ要素に注目している筆者的に「から紅の恋歌」は歴代トップ10に入るほど大好きな作品ですが、一部からは「から紅の恋歌」の感想として「ひどい」という声が挙がっています。
「ひどい」「ありえない」という声は、もはやコナン映画にはお約束な気もしますが…。
「から紅の恋歌」がどうして「ひどい」と言われてしまっているのか、その理由を考察してみました。
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①アクションシーンの演出が過剰
「から紅の恋歌」が「ひどい」「ありえない」と言われてしまうひとつ目の理由は、アクションシーンの演出が過剰であることです。
ありえないアクションと派手すぎる爆発は劇場版「名探偵コナン」あるある。
序盤のテレビ局爆破事件では、コナンが万が一のために持ってきていたスケボーを使って逃げ遅れてしまった平次と和葉を助けに行くシーンが描かれています。
コナンの伸縮サスペンダーを使って平次と和葉は無事に脱出しますが、重なる爆発の影響でコナンがビルの屋上に取り残されてしまいました。
テレビ局のすぐ近くにある川まで飛べれば来れば助かりそうですが、炎の中ではスケボーで加速するための距離が足りません。
そこでコナンが選択した方法は、テレビ局の屋上に設置されている巨大パラボラアンテナの中を走って川へ飛び込むための距離を稼ぐことでした。
アンテナをぐるぐると走り回るコナンくんに対して”そんなアホな。”と思わずベタな関西弁で突っ込んでしまいました。ちなみに日売テレビのモデルである大阪の読売テレビの旧本社の屋上に巨大パラボラアンテナはありません。
そして、何といっても「から紅の恋歌」で「ひどい」「ありえない」と言われてしまったアクションシーンは、ラストの平次と和葉による大ジャンプ脱出劇でしょう。
犯人に爆破され今にも崩れそうな皐月堂に取り残されてしまった平次と和葉。
皐月堂の下は池ですが、皐月堂の高さから飛び込んでしまうと水面もコンクリートのように固くなるため助かりません。
そこで平次は、バイクで皐月堂から飛び出したタイミングで皐月堂を爆発させ、その爆風を使って滝つぼまで飛び移ろうと考えたのです。
歴代コナン映画を見ている人はピンと来たでしょう。「天国へのカウントダウン」のオマージュですね。
命がけのジャンプは大成功。
勢いあまって和葉の身体が崖から放り出されてしまいますが、平次が手で繋ぎ止め引き上げたため2人は助かりました。
この演出だけでも充分「ありえない!」という声が聞こえてきそうですが、この後、平次が言った”和葉に言わなアカンこと”とは何だったのかを巡って水の中を走り回り追いかけっこを繰り広げます。
元気すぎる。
過激すぎるアクションシーンに、アニメの中の世界とはいえ、あまりにも現実離れした行動に「ひどい」「ありえない」という声が挙がってしまっていたようですね。
②競技かるたや百人一首がわかりづらい
「から紅の恋歌」が「ひどい」「ありえない」と言われてしまうふたつ目の理由は、競技かるたや百人一首がわかりづらいことです。
今作のテーマは「百人一首」と「競技かるた」。
競技かるたは”畳の上の格闘技”とも言われるほど激しいスポーツで、別漫画のテーマとしても取り上げられたりしていますが、あまり馴染みがなく細かいルールはわからないと言う人も多いのではないでしょうか?
私もその1人です。
また、今作の鍵となる百人一首に登場する句は平安時代末期から鎌倉時代初期の頃のものであり、現代の日本語とは少し表現が異なっている部分も。
ストーリーの鍵となる競技かるたや百人一首に馴染みが無い人が多く、一度鑑賞しただけでは内容が理解しづらいことが、「から紅の恋歌」が「ひどい」と言われてしまう原因になっているようでした。
競技かるたや百人一首を理解しつつ作品のポイントを掴むためには、何度か「から紅の恋歌」を見る必要がありそうですね。
③「その手離したら殺すで」by平次
「から紅の恋歌」きっての名シーンといえば、平次が和葉に向けて放った「その手離したら、殺すで」ですよね。
映画を見た人の感想の中には、好きな人に向かって「殺すで」なんてひどい!という意見があるようでした。
あまり「名探偵コナン」に詳しくない人からすると、物騒な発言にドキッとしてしまうかもしれません。
絶体絶命の場面で好きな人に「殺すで」なんて言いませんよね普通は。
しかし、コナンファンは別の意味でドキドキ。
思わず天を見上げてしまうような、最高の胸キュンセリフなんです!!
というのも、このセリフは本編コミックス28巻・アニメ222話~224話「そして人魚はいなくなった」のオマージュ。
「そして人魚はいなくなった」である島を訪れていた平次は和葉を連れて山の中で捜査をしていたところ、崖に落ちそうになってしまいます。
そんな平次の腕を咄嗟に掴んだ和葉の身体が、崖下に放り出されてしまいました。
間一髪で平次が和葉の手を掴みましたが、2人を支えているのは一本の枝。
このままでは枝が折れて2人とも死んでしまうと考えた和葉は、自分が犠牲になり平次に生き残ってもらうため持っていた矢を平次の手の甲に突き刺したのです。
和葉に手を刺された平次は、和葉の手を離しませんでした。
そして、和葉に「う、動くな和葉…動いたら…殺すぞ…」と言ったのです。
和葉の行動の意図を汲み取ったうえでの「動いたら殺すぞ」は格好良すぎます。
平次にとって「殺すぞ」という言葉は”この女を絶対に死なせたらアカン”と自身を鼓舞する言葉。
ちょっとドキッとしてしまう物騒な言葉ですが、「から紅の恋歌」のラストのセリフは和葉へ”絶対に死なせない”というメッセージと愛情が詰まっているシーンなんです。
とはいえ「そして人魚はいなくなった」アニメは2001年放送と、かなり時間が経っていることもあり、元ネタを知らずに映画を鑑賞した人も多いはず。
平次の物騒な言葉に「ひどい」という声が挙がってしまうのも仕方がないのかもしれません。
【から紅の恋歌】印象に残ったキャラ3選(ネタバレあり)
「から紅の恋歌」は舞台が京都ということもあり、関西人キャラクターが大活躍!
そのなかでも印象に残っているキャラクターを3選ご紹介します。
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①服部平次/堀川りょう
本作のメインキャラクターである服部平次は、大阪に住む高校生探偵です。
父親は大阪本部長の服部平蔵で”東の工藤・西の服部”と並び称されるほどの推理力の持ち主で、コナンの正体にも自力で辿り着きました。
本作ではコナンの良き相棒として、協力して事件に挑む姿が印象的です。
服部平次の魅力は何といっても、幼馴染の遠山和葉への真っ直ぐな気持ちとなかなか気持ちを伝えられない不器用なところ。
「から紅の恋歌」は新一と蘭のキス(紅の修学旅行)を目撃する前。
平次は和葉のことが好きではあるのですが、まだ告白する気はなく自身の気持ちを隠している状態なんです。
隠していると言っても周囲にはバレバレ。どんなピンチの時でもまずは和葉ちゃんを守るんですよね、平次って。
平次は新一と蘭が交際したことを知って焦っており、次第に和葉へ告白することにこだわるように。
最新作の「100万ドルの五稜星」では和葉に言い寄る男性に対して嫉妬心剥き出しで対抗したり、北海道の告白スポットを探し回ったり、より恋愛要素が強くなった平次の姿が見られます。
「100万ドルの五稜星」と「から紅の恋歌」の平次を見比べるのも面白いですよ。
②遠山和葉/宮村優子
遠山和葉は、平次の幼馴染みであり改方学園に通う高校2年生です。
学校では合気道部に所属しているだけでなく、かるた部も兼部していることが判明しました。
自称・平次のお姉さん役の和葉ですが、平次のことが好きなのは周囲にもバレバレ。
「名探偵コナン」初登場時は平次が夢中になっている”工藤”が女性で、蘭のことだと勘違いして蘭に敵意を向ける嫉妬深い姿も披露しています。
今作では”平次へ告白できる権利”を巡ってアツい百人一首バトルを大岡紅葉と繰り広げていましたよね。
短期間ながら猛練習して耳を鍛えた和葉は、皐月杯で決勝戦に進出するほどの実力に。
和葉の耳の良さは、「100万ドルの五稜星」でも活躍します。
「から紅の恋歌」では和葉の強い平次への気持ちと、努力家な一面が現れていました。
現在、和葉は平次からの告白を待っている状態ですが、なかなか告白できない平次に痺れを切らして和葉から告白する展開もありえるかもしれません。
③大岡紅葉/ゆきのさつき
「から紅の恋歌」で初登場となった大岡紅葉は競技かるた高校生クイーンであり、平次のことを”未来の旦那さん”と呼ぶ謎多き人物。
正確に言うと大岡紅葉の初登場は本編の「コナンと平次の鵺伝説」ですが、映画の伏線になっているためグレーってことで。
映画では平次と和葉が両片想いであることを知りながら、和葉に挑戦を仕掛たり、遠回しに嫌味を言う京都人独特の”いけず”を言ったり、ちょっと嫌な部分も。
でも最後は和葉の頑張りを認めて名前で呼ぶ一面もありましたね。(京都の人ごめんなさい。)
「平次と結婚の約束をしている」というのは紅葉の勘違いでしたが、いまだに紅葉は平次のことを諦めていません。
紅葉お嬢様の言う事を何でも聞く執事・伊織の力もあり、和葉の強力なライバルとなっています。
大岡紅葉は当初、映画公開時期に登場したため劇場版限定キャラクターだと思われていましたが、「名探偵コナン」本編にも何度も登場しており、すっかりレギュラーキャラクターに。
「100万ドルの五稜星」でも登場しています。
本編では大岡家と警察の繋がりや執事の伊織無我の元の職業が判明し、大岡紅葉がただの和葉と恋愛バトルするためだけに登場したキャラではないのは明らか。
今後も「名探偵コナン」を楽しみたい方は絶対に抑えておきたいキャラクターです。
【から紅の恋歌】印象に残ったシーン・場面3選(ネタバレあり)
平次と和葉の恋物語や派手なアクションシーンなど見どころがたっぷりの「から紅の恋歌」。
そのなかでも筆者が印象的だなと感じたシーンを3選ご紹介します。
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①平次と和葉の脱出劇
「から紅の恋歌」の最大の見どころといえば、やはり平次と和葉の脱出シーン。
作中では序盤のテレビ局から脱出するシーンとラストの皐月堂からの大ジャンプと、二度の脱出劇が登場します。
どちらも魅力的ですが、やはり一番は手に汗握るラストシーンですよね!!
「その手離したら…殺すで」というニクい平次のセリフから始まる皐月堂からの脱出。
和葉を乗せてバイクで空を飛んでいる間、平次は「こんなところで死んでたまるか!」「まだお前には、言わなアカンことがあんねん」と気合を入れるのです。
そんな平次に寄り添うように、和葉はそっとハンドルを握る平次の手に自身の手を重ねます。
このシーンで和葉のセリフはありませんが、平次と一緒に生きようとする和葉の気持ちが伝わって来て良い!!和葉ちゃんは平次に守られており、そして平次を守っているのです。
皐月堂から爆風と共にバイクで飛び込む作戦は成功!
2人は見事滝つぼに着地…と、思いきや勢い余って和葉の身体が崖の下に投げ出されてしまう展開…。
和葉が崖に投げ出されて平次が手を掴むシーンでも「そして人魚はいなくなった」を感じてしまいます。
最後の最後まで目が離せない、ドキドキハラハラシーンです。
②コナンと平次の推理
筆者が「から紅の恋歌」で印象に残っているふたつ目のシーンは、バイクに乗り平次とコナンが事件の謎を解き明かすシーンです。
和葉の元に殺害予告となるかるた札のメールが届いたと知った平次は、バイクに乗って階段を駆け上がり、石を使って飛ぶなど危険を顧みずに皐月堂を目指します。
最後は飛び降りるように皐月堂に着地。
バイクの後ろに乗っていたコナンも思わず「嘘だろ!?」と思ってしまうようなシーンです。
愛の力は偉大♡
皐月堂を目指している間、平次とコナンはお互いの推理を話し、事件を整理しています。
そして、阿知波研介が犯人であると確信するのです。
2人の会話には阿知波が海江田藤伍に協力させていたことや阿知波の動機も登場します。
平次とコナン(工藤)という2人の高校生探偵の名コンビを魅せつつ、映画を観ている人に事件の内容や犯行動機をわかりやすく伝えてくれるのはさすが!の一言です。
最近のコナン映画では回想などを用いて事件の整理をするシーンが存在しますが、平次とコナンという2人の探偵がいるからこその演出ですね!
③両片想いの2人がすれ違う
「から紅の恋歌」で平次と和葉は幼馴染であり、お互い好き同士だけど付き合ってはいない、いわゆる”両片想い”の状態です。
イギリスに行く前の新一と蘭もこんな状態だったんですよね…。懐かしい。
平次のことが好きだけど、なかなか素直に自分の想いを伝えられない和葉。
そんな和葉の前に、平次のことを”未来の旦那様”と呼ぶ大岡紅葉が現れます。
”平次が取られてしまうかもしれない!”という不安から慣れない競技かるたに挑む和葉の想いを知らず、事件に夢中な平次は、こともあろうか紅葉の警備をすることに。
紅葉の警備を離れた平次がかるたの練習に付き合うために和葉の元に来た際、嫉妬心から和葉は冷たく「あの子のこと守らなアカンねやろ」と突き放してしまいます。
本当は”行かないで”って言いたいんだよね!!!!でも素直になれないんだよね!!!
和葉の様子を見て、平次は「ほな、そうするわ」と去ってしまうのです。
クールに対応したように見えた平次でしたが、その横顔は何かを考え込んでいるような、落ち込んでいるような、神妙な顔つきでした。
和葉ちゃんに冷たく言われて平ちゃんしっかり凹んでるぅ~~!!めちゃくちゃ大好きなのがダダ洩れしてますよね。
お互い好き同士なのに素直になれずにすれ違う平次と和葉の姿にヤキモキする、筆者が大好きなシーンです。
【から紅の恋歌】主題歌とゲスト声優は?
劇場版「名探偵コナン」は毎回異なる主題歌とゲスト声優を起用しており、どちらも発表される度に大きな話題を呼んでいます。
「から紅の恋歌」の主題歌とゲスト声優をご紹介します。
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「から紅の恋歌」主題歌は倉木麻衣さんの「渡月橋 〜君 想ふ〜」
「から紅の恋歌」の主題歌は倉木麻衣さんの「渡月橋~君 想ふ~」です。
倉木麻衣さんは同一アーティストが歌唱するアニメシリーズテーマソング最多数のギネス記録を持つ「名探偵コナン」に絶対欠かせない人物。
過去にも「天国へのカウントダウン」「迷宮の十字路」「漆黒の追跡者」など多くの劇場版「名探偵コナン」の主題歌を担当されています。
京都が舞台の「名探偵コナン」作品の主題歌は倉木麻衣さんしか考えられません。
今作のために描き下ろされた「渡月橋~君 想ふ~」は映画の世界観が色濃く反映された一曲。
サウンドには和楽器も取り入れられており、京都らしさが感じられるのもポイントです。
「から紅の恋歌」ゲスト声優は宮川大輔さんと吉岡里帆さん
「から紅の恋歌」でゲスト声優を務めたのは宮川大輔さんと吉岡里帆さんです。
宮川大輔さんは皐月会の会員である関根康史役を、吉岡里帆さんは遠山和葉の友人である牧本未来子役を演じられました。
お2人とも京都に縁があるので、関西弁はまったく違和感なし。
犯人かと思ってしまうようなミステリアスな人物である関根康史と和葉の友達でかるた部部長を務める高校生の牧本未来子はどちらも難しい役柄でしたが、自然な演技で惹き込まれました。
宮川大輔さんの声は、すぐに「宮川さんだ!」とわかるほど特徴的。それもゲスト声優の醍醐味だから良いんです。
【から紅の恋歌】を実際に鑑賞した感想と評価(ネタバレあり)
服部平次推しの筆者にとって、平次メインである今作は「迷宮の十字路」から14年、待ちに待った作品です。
そんなコナンヲタクが「から紅の恋歌」を実際に鑑賞した感想を項目に分けてご紹介します。
ストーリー展開
「から紅の恋歌」のストーリーは全体的にわかりやすいです。
事件と恋愛バトルが同時進行ですが、シンプルな作りなので混乱せずに観ることが出来ます。
登場人物数もそこまで多くないのでストレスなく観られます。
また、メインキャラクターの服部平次と遠山和葉は比較的「名探偵コナン」連載初期からいるキャラクターのため”久しぶりにコナン映画を見た”という方でもついていける内容になっています。
しかし、今作は競技かるたをテーマとしているため百人一首に登場する句が事件の鍵になっており、1度見ただけでは理解しづらい部分も。
また、「から紅の恋歌」では本編のオマージュや過去の映画のオマージュや同じく京都が舞台である「迷宮の十字路」との繋がりが見受けられる場面もあるため、過去作を知っているほうがより楽しめます。
結末への評価
「から紅の恋歌」の犯人はある程度予想できていたため、意外性や驚きはなかったです。
登場人物が少ないため、阿知波会長ぐらいしか怪しい人物がいないんですよね。コナンでは序盤で怪しい動きを見せているキャラはだいたい犯人じゃありません。
ミステリー要素が薄い作品ですが、「から紅の恋歌」はラブコメが強めの作品であるため個人的には気になりませんでした。
ラストシーン、皐月堂からそれぞれが脱出するシーンにはドキドキハラハラ!
平次が和葉に向けて放った「その手離したら…殺すで」という台詞には本当に痺れましたし、個人的には本当に大満足の結末です。
再鑑賞
「から紅の恋歌」は本編と過去映画のオマージュが多いため、過去作品を見た後に再鑑賞するのがおすすめです。
平次の「殺すで」の意味がわからなかった方は絶対にアニメ「そして人魚はいなくなった」を見るべし!
今作はとにかくラブコメと服部平次の格好良いアクションに特化している作品なので、初心な恋愛模様にニヤニヤしたい方や服部平次が大好きな方は何度も観て、その魅力に浸りましょう。
【から紅の恋歌】あらすじネタバレ!ひどい?犯人は?まとめ
平次と和葉の不器用な恋愛模様とドキドキハラハラな脱出劇が楽しめる「から紅の恋歌」。
好き同士なのになかなか伝えられない今の2人の関係が可愛すぎる!
服部平次は最新作「100万ドルの五稜星」でもメインキャラクターとなっているので、最新作の鑑賞前後に「から紅の恋歌」を見るのも良いですね。
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