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【解説】映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」あらすじ|ラストシーン解説とストーリー考察

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(c) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

満帆に思えるハリーたちの大冒険だって、私たちの生活と同じように、楽しいだけじゃない

体育祭やプロムを彷彿とさせる高揚感と、闇夜にあらわれる圧倒的恐怖感を同時に楽しめる「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」の魅惑的な世界へ、あなたをお連れします。

さあ、しっかりポートキーにつかまって!

この記事には映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のネタバレを含みます!未見の方はご注意ください!

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目次

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」作品情報

公開日2005/11/26(日本)
監督マイク・ニューウェル
原作J・K・ローリング
脚本スティーブ・クローブス
キャストダニエル・ラドクリフ、レイフ・ファインズ ほか
音楽パトリック・ドイル
上映時間2時間37分
配給ワーナー・ブラザース

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」キャスト一覧

登場人物キャスト日本語声優特徴
ハリー・ポッターダニエル・ラドクリフ小野賢章主人公。「生き残った男の子」と呼ばれている
ハーマイオニー・グレンジャーエマ・ワトソン須藤祐実ハリーの親友。勉強熱心
ロン・ウィーズリールパート・グリント常盤祐貴ハリーの親友。頼りない一面がある
セドリック・ディゴリーロバート・パティンソン日野聡ハリーの2つ先輩。三大魔法学校対抗試合の代表に選ばれる
ビクトール・クラムスタニスラフ・アイエネフスキー坂詰貴之ダームストラング専門学校の生徒。ハーマイオニーを気に入る
フラー・デルクールクレマンス・ポエジー小笠原亜里沙ボーバトン魔法アカデミーの生徒。妹がいる
アラスター・“マッドアイ”・ムーディブレンダン・グリーソン小林修「闇の魔術に対する防衛術」を担当する教師。義眼をつけている
アルバス・ダンブルドアマイケル・ガンボン永井一郎ホグワーツ魔法魔術学校の校長。20世紀で最も偉大な魔法使い
ミネルバ・マクゴナガルマギー・スミス谷育子ホグワーツ魔法魔術学校の副校長。
ルビウス・ハグリッドロビー・コルトレーン斎藤志郎ホグワーツ魔法魔術学校の森番。ハリー・ハーマイオニー・ロンの友人
セブルス・スネイプアラン・リックマン土師孝也ホグワーツ魔法魔術学校の教師。するどい目つきで厳格
チョウ・チャンケイティ・リューング川庄美雪ハリーの1つ先輩。ハリーにダンスへ誘われるが、断る
ドラコ・マルフォイトム・フェルトン三枝享祐ハリーの同級生。ハリーを敵対視している
ルシウス・マルフォイジェイソン・アイザックス諸角憲一ドラコの父親。支配的
バーテミウス・クラウチ・シニアロジャー・ロイド=パック佐々木勝彦魔法法執行部部長。冷徹な面を持つ
バーテミウス・クラウチ・ジュニアデイヴィッド・テナント桐本拓哉バーテミウス・クラウチ・シニアの息子。父とは不仲
オリンぺ・マクシームフランシス・デ・ラ・トゥーア久保田民絵ボーバトン魔法アカデミーの校長。とても大きい
ピーター・“ワームテール”・ペティグリューティモシー・スポール茶風林ヴォルデモート卿の従者。ネズミに似ている
ヴォルデモート卿レイフ・ファインズ江原正士闇の魔法使い。本名は“トム・マールヴォロ・リドル”

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」あらすじ

14歳となったハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は悪夢にうなされていました。

ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)とピーター・“ワームテール”・ペティグリュー(ティモシー・スポール)が、自分の殺人計画を練っている夢です。

夢のなかでは、2人の話を立ち聞きしていた人が「アバダケダブラ」の呪文で殺されてしまいました。

不気味に思いながらも、目覚めたハリーはお世話になっているウィーズリー家へ向かいます。

ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)とも合流し、皆でクィディッチ・ワールドカップの試合を観戦しにいくため、ブーツの形をしたポートキー(ふれるだけで行きたい場所へ移動できる物体)にふれ、ひとっとび会場へ向かうハリー。

つちやです

「魔法ってすごい…」とピュアな目を輝かせるハリーの美しさたるや!

大盛り上がりの観戦を終えると、辺りはたちまち暗闇に包まれました。

デスイーターと呼ばれるヴォルデモート卿の手下たちによって、華やかな会場は一転、物々しい雰囲気に包まれたのです。

つちやです

危険が付き物なのは私たちの世界も魔法界も同じ。せっかくのお祭り気分にちゃちゃを入れられて鼻白んでも、落ち込みすぎずにサッと気持ちを切り替えるハリーたちを見習おう

あらすじ”起”:三大魔法学校対抗試合開催

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約100年ぶりに開催されることとなった三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)

今大会のためホグワーツ魔法魔術学校に集まったのは、ボーバトン魔法アカデミーダームストラング専門学校の生徒たちでした。

ボーバトン魔法アカデミーは、オリンぺ・“マダム”・マクシーム(フランシス・デ・ラ・トゥーア)校長率いる、女性専用の学校です。

トーナメントには、特に優秀な生徒であるフラー・デルクール(クレマンス・ポエジー)が選抜されました。

つちやです

フラーは、強力な闇祓いであるアラスター・“マッドアイ”・ムーディ(ブレンダン・グリーソン)に「俺のみためを妖精にしたようなもの」と魔法使いの腕を形容されるほど優秀!

ダームストラング専門学校には、肉体派の生徒が多く所属しています。

トーナメントに出ることになったのは、ダームストラング専門学校イチの強者、ビクトール・クラム(スタニスラフ・アイエネフスキー)。

ムキムキに鍛え上げられた肉体で、他校の生徒たちをも魅了します。

そして、ホグワーツ魔法魔術学校から選手として選ばれたのは、セドリック・ディゴリー(ロバート・パティンソン)と、ハリー・ポッターなのでした。

つちやです

18歳以下は出場できないはずの大会に選手として選ばれた14歳のハリー。目立ちたがり屋と思われて同級生たちにからかわれるの可哀想すぎる…

あらすじ”承”:3つの課題の攻略

各校から選ばれた4人の選手に課せられるのは、3つの課題の攻略でした。

1つ目の課題は、ドラゴンが守る金の卵を奪うことです。

ロンの気回しにより、第1の課題を早く知ることのできたハリーが、見事1位の座に輝きます。

つちやです

「卑怯者」とバカにしていたくせに、手のひら返しでハリーをもてはやす同級生たちにムカッ。学校って不条理な世界だったよなあ……。

2つ目の課題は、第1の課題で手に入れた金の卵を開きヒントを手に入れたのち、湖の底に拉致された同級生たちを時間内に救い出すというものでした。

ハリーは、フラーの棄権により湖底に沈んだままのフラーの妹・ガブリエル(アンジェリカ・マンディ)を救ったことで、「道徳的である」と評価され再び1位となります。

3つ目の課題は、魔法がかけられた巨大迷路の中に隠された優勝杯を見つけ出すことでした。

あらすじ”転”:最終課題の巨大迷路

最終課題の巨大迷路には、ドラゴンなどの敵は出てきません。

唯一の敵は自分自身

狭く暗く、長く不気味な迷路のなかで、いかに自分を保ちつつ仲間を思いやり続けることができるか、いわば自分との闘いです。

つちやです

自分のことと同じように、仲間や友を思えるか”。「ハリー・ポッター」シリーズ全編を通して語られるテーマでもあります

迷路にかけられた魔法の作用で、攻撃的になったりパニックに陥ったりしながら歩を進める4人の選手たちでしたが、セドリックがクラムの罠にはまってしまいます。

とっさの判断でセドリックを救ったハリー

2人の前には優勝杯が光ります。

「助けてくれたお礼に君に杯を譲る」というセドリックに、ハリーは「じゃあ一緒につかもう」と提案しました

優勝杯にふれると、ポートキーとなっていた優勝杯に連れられて、2人はたちまち迷路の外へと出ます。

あらすじ”結”:仲間の死とヴォルデモートの復活

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ポートキーに連れられて、セドリックとハリーが行きついたのは、墓地でした。

好奇心半分に歩き回るセドリックをよそに、ハリーは焦り始めます。

ハリーは、悪夢のなかで同じ場所に訪れたことがありました。

「ポートキーにふれて早く逃げよう」というハリーの懇願は届かず、現れたワームテールにセドリックは殺されてしまいます

ワームテールに捕らえられたハリーは、なすすべもなく腕を切られ血を盗まれ、ついにヴォルデモート卿の復活に加担してしまいました。

つちやです

従者の忠誠心のおかげで復活できたのにもかかわらず、自分ひとりで還ってきたかのようにふるまう幼稚なヴォルデモート…思ったより超人間っぽい

ヴォルデモート卿と相対し、間一髪でポートキーにふれ、セドリックの死体を連れて学校へと戻ったハリーでしたが、セドリックを失った悲しみは学校中に広がっていくのでした。

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」ネタバレ

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「青春の1ページ」と「恐ろしいヴォルデモート卿の復活」を掛け合わせたファンタスティック活劇である映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」は、甘酸っぱい郷愁と底知れぬ不安で、観客の心をかき乱します。

つちやです

甘酸っぱいだなんて…ちがう、青春なんて苦いだけだ(トラウマ)

炎のゴブレットにハリーの名前を入れたのは?

バーテミウス・クラウチ・ジュニア(デイヴィッド・テナント)というデスイーターです。

ヴォルデモート卿の復活には、ハリーの血が不可欠であり、トライウィザード・トーナメントで優勝杯を手にしたハリーが最終的にポートキーで墓場へとやってくるよう、あらゆる手回しをしていました。

つちやです

己の保身のために他人を、ましてや子どもを利用する卑劣さ!魔法界にかぎらず卑怯な大人っていますよね

ジュニアの父親はバーテミウス・クラウチ・シニア(ロジャー・ロイド=パック)という魔法省のお偉いさんです。

我が子であるジュニアのさまざまな罪が発覚するや否や「私に息子などいない」と言い放ったシニアの冷徹さが、ジュニアを形成したように思います。

つちやです

我が子とのコミュニケーション不足により子がグレる…あるあるですね

ハーマイオニーと踊った人は誰?

ビクトール・クラムです。

とびきりの身体能力を持ち、ダームストラング専門学校内のみならず、他校の生徒からサインをせがまれるほどの“あこがれの的”として描かれるクラムですが、原作での描かれ方とは大きくかけ離れています

原作では、その能力とは釣り合わない“ぱっとしない人物”として存在するクラム。

つちやです

イケメン加工されたクラムのピチピチの肉体…ありがとうマイク・ニューウェル監督

本心ではハーマイオニーと踊りたかったロンがもたもたしている間に、“超絶イケてる”先輩にかっさらわれる青春劇は、本作の見どころのひとつでしょう。

セドリックはなぜ死んだ?

ワームテールが放った「アバダケダブラ」の呪文によって、息絶えてしまうセドリック。

ポートキーでハリーとともに墓場へと飛んでしまった“だけ”で、ハリーの血が欲しいヴォルデモート卿の邪魔になるという理由“だけ”で殺されてしまいます。

優勝杯を「一緒につかもう」と言ったのはハリーですし、提案自体はやさしさからくるものだったのに、結果として命を奪う選択になってしまいました

つちやです

セドリックの死は、ハリーが自分を責め苦しむトラウマになります。「ハリーのせいじゃない!」と画面の前で叫びたくなりました

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映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」の評価・感想

ストーリー展開
いまいち
最高
キャラクターの魅力
微妙
魅力的
映像の華やかさ
普通
華やか
魔法の凄さ
魔法使いたい
魔法使いになりたい
つちやです

もう映画は「ハリー・ポッター」さえあればいいぐらい、人生についてのおおよそすべてが描かれている最高シリーズ!(個人的な思想です)本作だって評価ボタンを右に振り切りたいほど傑作です

ストーリー展開

ヴォルデモート卿の復活という重大セクターでありながら、青春映画として十分すぎるきらめきを伴う稀有な映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」。

つちやです

大半をドキドキワクワクと恋心片手に楽しめるぶん、終盤の超展開にはズドーーーンと悲しみ押し寄せます

悲喜のバランスが崩れそうなギリギリのラインで観客を弄んでくれる「ハリー・ポッター」シリーズのストーリー展開は、もちろん100億点満点で素晴らしいのです。

キャラクターの魅力

ハリーたちの健やかな成長を見守ってきた我々観客に、ムキムキの美男子とたおやかな美女を添えて提供してくれたマイク・ニューウェル監督に敬意を表します。

クラムとフラーの美しさはまさに魔法級ですが、画面に映るゲスト校の全生徒が輝きを放っていました。

14歳になったハーマイオニーの麗しいドレス姿も堪能できますし、まだまだ子どもっぽいハリーとロンとの対比も面白かったです。

つちやです

復活を遂げたヴォルデモート卿もなんだか超楽しそうでうっかり好きになってしまいそうに

映像の華やかさ

本作の肝であるトライウィザード・トーナメントには大勢の魔法使いが登場し、数多の魔法が飛び交います。

ゆえに、超華やかでした

つちやです

3校合同のダンスシーンはシリーズ最高峰の華やかさ!

暗黒面も迫りつつありますが、次作「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」からは対決がメインになってくるので、煌びやかな映像でハリーたちの子どもらしさを堪能できる最後の回かもしれません。

魔法の凄さ

本作で感じたのは、登場する魔法についての説明がほとんど省かれている点です。

「何が起こっているんだろう」という観客の気持ちが、魔法の“魔法らしさ”を際立たせていたように思います。

ハリーたち魔法使いにしかわからない手筈で繰り出されるたくさんの魔法、その一つひとつがファンタスティックでした。

つちやです

観ているうちに自分にも魔法使えそうな気がしてくるよ!

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」の登場人物の関係性

ハリーハーマイオニーロンのおなじみ3人衆を軸に、トライウィザード・トーナメントにホグワーツ魔法魔術学校を代表し選出されたセドリック、ボーバトン魔法アカデミー代表のフラー、ダームストラング専門学校のクラムが本作を輝かせます。

また、別軸でヴォルデモート卿の復活が描かれますが、“恐怖で支配されたしもべ”としてワームテールや、バーテミウス・クラウチ・ジュニアなどの弱き人々も登場しました。

つちやです

おなじみの教師・生徒陣ももちろん登場。「ハリー・ポッター」は構成員過多なので何万回観てもあらたな発見ができます

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まとめ|三大魔法学校が集まる魔法界の体育祭にワクワク

個人的に、ダニエル・ラドクリフが40時間以上水に浸かってダイビングしまくったという撮影秘話もある、第2の課題が魔法満載で好きです。

迫りくる敵の気配を感じながらも、思いやりにあふれ、やさしく気高いハリー・ポッターの強さは揺るぎません。

闇の世界に英雄などおらぬ!

私たちもハリーを見習って、となりにいる人にやさしくありたいですね。

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この記事を書いた人

つちやと申します。 映画をつくったりもしていますが、みて感想をいう以上のピュアな映画行動はないと思います。ホラー・オカルト・心霊・怪談・ラジオが心の友。すべての映画が100億点満点で、どんな映画も全部サイコーです。

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