この記事では、2019年公開のコナン映画「紺青の拳(フィスト)」の犯人について解説しています。
「紺青の拳(フィスト)」はシンガポールが舞台になった物語で、「名探偵コナン」の人気キャラクターである怪盗キッドや、京極真が活躍する作品ですが、犯人がわかりづらいと言われています。
結論、「紺青の拳(フィスト)」には2人の犯人がおり、それを理解するとストーリーがよりわかりやすくなるはずです。
それでは「紺青の拳(フィスト)」の犯人についてあらすじとともに、犯行目的などを深掘りしていきます。
「紺青の拳(フィスト)」あらすじ・概要
シンガポールにて女性弁護士のシェリリン・タンが殺害される事件が発生。
現場に残されていたカードから、容疑者として浮上したのは怪盗キッドでした。
その頃日本では、蘭たちが京極真が出場する空手トーナメントの応援のためシンガポールへと向かう準備をしていました。
皆と一緒にシンガポールへ行きたいコナンでしたが、江戸川コナンは偽名のためパスポートがありません。
諦めて日本に残ることにしたコナンでしたが、油断した隙に怪盗キッドに眠らされてしまい目を覚ますとそこはシンガポールだったのです。
なぜ怪盗キッドが容疑者に?真犯人は誰なのか?
コナンは、キッドと共にシンガポールで起こった事件に挑みます!
「紺青の拳(フィスト)」犯人が分かるまでのあらすじ
舞台はシンガポール
シンガポールのマリーナベイ・サンズにて、女性弁護士のシェリリン・タンが刺殺され、彼女の車も爆破されました。
直前までシェリリン・タンと一緒にいたレオン・ローはアリバイがあったこと、現場にカードが残っていたことから容疑者として浮上したのは怪盗キッドでした。
マーライオンの口から血のような赤い水を吹き出され、何だか不穏な空気が漂うシンガポール。
一方日本では、江戸川コナンが灰原哀に「APTX4869の解毒剤を貰えないか」と頼んでいました。
京極真が出場する空手トーナメントの応援のためシンガポールに向かう毛利蘭や鈴木園子と一緒に、コナンもシンガポールへ行きたかったのですが、”江戸川コナンは偽名”のためパスポートが無く出国できません。
そこで、一時的に工藤新一の姿に戻り出国しようと考えたのです。
灰原に断られ、シンガポール行きを諦めるコナンの元に蘭が現れました。
蘭が怪しげに微笑んだ瞬間コナンは意識を失い、目を覚ますとシンガポールでした。
目の前には工藤新一に変装し、蘭や園子と行動を共にする怪盗キッドの姿がありました。
ブルーサファイア・紺青の拳を狙うキッド
怪盗キッドにより、シンガポールへと連れて来られたコナン。
コナンは日本にいるはずの”江戸川コナン”とは別人である、現地の子ども”アーサー・ヒライ”という設定になりきり、蘭たちと行動することにしました。
今回の怪盗キッドの狙いは、世界最大級のブルーサファイア・紺青の拳。
紺青の拳は、京極真が出場する”空手トーナメントのチャンピオンベルト”に埋め込まれており、トーナメントまでは警備会社社長レオン・ローの地下金庫で保管されています。
紺青の拳を盗み出すため、上手く金庫に忍び込んだキッドでしたが、レオンとボディーガードのジャマルッディンに阻止され盗みを失敗してしまいました。
さらに、レオン邸でトレーニングをしていた京極真と直接対決をすることになり、大ピンチに陥ります。
コナンのアシストにより、何とか脱出に成功したキッドは、コナンをシンガポールに連れて来た理由を打ち明けます。
京極真の秘密
空手のトーナメントが始まり、紺青の拳が埋め込まれたチャンピオンベルトは、大会会場の地下金庫に移されました。
紺青の拳を手に入れるため、キッドはレオンの秘書であるレイチェルに変装して地下金庫へと侵入。
すると地下金庫にはレイチェルの死体があり、キッドはシェリリン・タン殺害容疑だけでなくレイチェル殺害容疑もかけられてしまったのです。
一方、京極真は順調に空手トーナメントを勝ち進んでいました。
そんな京極に、レオンは「君の拳は何のためにある?」と問い、京極の腕にミサンガを付けました。
レオンの言葉と謎のミサンガにより不安定になった京極は、園子と休憩中に訪れた飲食店でトラブルになっても、暴漢に思うように拳を振ることができません。
暴漢と京極の戦いを止めようと、警察に助けを求めた園子。
しかし、車が暴走し園子は事故に遭ってしまいました。
園子の事故を自身の責任であると感じた京極は、園子のそばを離れないようにトーナメントを辞退しました。
園子は、京極に額の絆創膏やミサンガの理由を尋ねますが、京極は答えてくれません。
「偽りばかりの男に守られたくない!」と怒った園子は、一人にしてほしいと京極に告げるのでした。
「紺青の拳(フィスト)」犯人は?
コナンとキッドがレオンの周辺を調べたところ、レオンは海賊のユージーン・リムと繋がっていることがわかりました。
レオンは紺青の拳を使って海賊を操り、一連の事件を起こしていたのです。
マーライオンが吐いた血のような赤い水が決行の合図でした。
レオンは日本の大手海運会社”中富海運”の社長・中富禮次郎とも繋がっていました。
レオン・ローの目的はマリーナベイの再開発。
過去にレオンは、シンガポールの実業家に対して、マリーナベイの再開発を提案しましたが、笑われた挙句、却下されてしまいました。
どんな手を使ってでも、”マリーナベイの再開発を成し遂げる”と決めたレオンは、海賊の力と中富海運のタンカーを使ってシンガポールを破壊し、新たなマリーナベイを創ろうとしていたのです。
レオンは、自身の計画のためにシェリリン・タンを殺害、口封じにレイチェルも殺害していました。
そして、計画を進めていたレオンの前にリシが現れ、彼に銃を突きつけます。
実は、リシの父は5年前に紺青の拳を積んだ沈没船を発見した海洋学者であり、レオンに殺害されていたのです。
レオンの計画を邪魔するため、殺人現場にカードを忍ばせてキッドを容疑者に仕立て上げていたのもリシでした。
事件の真相を知ったコナンとキッドはリシを捕まえますが、中富海運のタンカーはマリーナベイに接近。
コナンとキッドがタンカーを止めに向かう一方、京極や蘭はマリーナベイ・サンズに突撃してきた海賊たちと戦っています。
一発逆転の奥の手として、キッドが京極のミサンガめがけてトランプ銃を放つとミサンガが切れて京極はいつもの力を発揮して戦えるようになりました。
海賊の狙いは、”お嬢様である園子を誘拐して身代金を要求すること”でしたが、京極が園子のそばから離れずに戦ったことで、園子は守られます。
園子が京極の絆創膏をはがすと、そこには、園子と京極のプリクラが貼られていました。
園子はプリクラを見て「いつも守られてばかりでは無い、自分も真さんを守っているのだ」と気付いたのです。
事件が解決し蘭たちは日本へと帰国し、怪盗キッドは工藤新一として、コナンは出国時と同じ特殊なスーツケースに入っての帰国です。
新一がキッドの変装だと気付いていた蘭は空港に中森警部を呼んでおり、キッドを捕まえようとしましたが、キッドは逃走してしまいました。
その隙にスーツケースから出たコナン(アーサー・ヒライ)は早着替えをし、日本で留守番をしていたかのように蘭を出迎えました。
「紺青の拳(フィスト)」の犯人は2人。マリーナベイの再開発を成し遂げようとしていたレオン・ロー、そして裏でレオンを操っていたのはレオンに恨みを持つリシ・ラマナサンというわけでした。
「紺青の拳(フィスト)」犯人はレオン・ロー/ 黒幕はリシ・ラマナラサン
「紺青の拳」の犯人はレオン・ロー、もう1人の犯人で黒幕はリシ・ラマナラサンです。
黒幕といっても、リシが指示を出してレオンを動かしていたり、2人が協力したりして一連の事件を起こしていたわけではありません。
レオンとリシ、この2人の犯人はそれぞれの目的のために行動しています。
しかしこの2人の犯人の複雑な関係性こそ「紺青の拳」が難しいと言われてしまう所以ではないでしょうか。
「紺青の拳(フィスト)」犯人のレオン・ローが起こした4つの事件と目的
1人目の犯人であるレオン・ローは作中で4つの事件を起こしています。
レオン・ローは紺青の拳を得るため過去にも様々な悪事を行っていますが、作中で起こした事件は以下のとおりです。
- シェリリン・タン殺害
- レイチェル・チェオング殺害
- 鈴木園子を襲った
- マリーナベイを破壊
これらの事件を起こした目的はマリーナベイの再開発です。
レオンは、シンガポールの実業家にマリーナベイの再開発を提案しましたが、馬鹿にされ却下されたという過去を持っています。
プライドの高いレオンはこの出来事が許せなかったのでしょう。
海賊を操るために紺青の拳が必要だったレオンは、京極真のスポンサーだったシェリリン・タンを殺害。
シェリリン・タンを殺害すれば、京極真が空手トーナメントに出場できないため、自身のボディーガードであるジャマルッディンがトーナメントに優勝し、紺青の拳を手に入れられると考えたのです。
しかし、新しいスポンサーに鈴木園子が名乗りを挙げたため、京極は空手トーナメントに再エントリーしています。
そして、レオンの計画に協力していたものの怖くなってしまい、毛利小五郎へ助けを求めようとした秘書のレイチェルを殺害しました。
レオンは京極を巧みな言葉とミサンガで洗脳し、恋人の園子を襲うことで京極を空手トーナメント棄権に追い込みました。
そうして手に入れた紺青の拳を使って、レオンはマリーナベイを破壊、自身の理想のマリーナベイを創ろうとしていたのです。
シェリリン・タンは、過去にもレオンが紺青の拳を手に入れるのを邪魔していたようです。また、彼女がレオンを強請っていたこともレオンの殺害動機になったのではないでしょうか?
「紺青の拳(フィスト)」犯人の黒幕・リシ・ラマナサンの目的
リシ・ラマナサンの目的はレオン・ローへの復讐です。
海洋学者の父をレオンに殺された過去を持つリシは、レオンを先生と呼び慕う裏で復讐の機会を伺っていました。
リシがレオンの計画を阻止するために行ったことは、3つです。
- シェリリン・タンをそそのかし、レオンを強請らせた
- 殺人現場にキッドカードを残し、怪盗キッドにレオンの計画を邪魔させた
- 鈴木園子をダシに海賊を買収した
父の死の真相をシェリリン・タンから聞いたリシは彼女をそそのかして、レオンを強請らせました。
シェリリン・タンが京極真のスポンサーになり、レオンを強請ってきたことでシェリリン・タンは殺害されたので、リシはシェリリン・タン殺害事件に関わっていると言えます。
そして、シェリリン・タン殺害現場にキッドカードを置くことで、怪盗キッドをおびき寄せました。
怪盗キッドが殺人犯だと世間に広まれば、キッド本人は黙っていられないため、シンガポールに来てレオンの計画を邪魔してくれると考えたのです。
また、レオンが海賊を使ってマリーナベイを破壊すると知っていたリシは、鈴木園子をダシに海賊を買収していました。
一連の事件はレオンの目的を知ったリシが裏で色々と動き、レオンを動かしていたのですね。
味方だと思っていたリシ・ラマナサンが実は黒幕だったという展開に、驚いた方が多かったのではないでしょうか?
「紺青の拳(フィスト)」犯人の黒幕・リシの声優は梶裕貴さん
「紺青の拳」犯人であり黒幕のリシの声優を務めたのは、梶裕貴さんです。
映画を鑑賞したファンの中にはリシの声を梶裕貴さんが務めていたことから、有名な声優を使っているということはリシが犯人に違いない!と気づいた方もいたようです。
SNSでは、「梶裕貴さんの力強い演技がリシのキャラクターに合っていた!」と絶賛の声が挙がっていました。
梶裕貴さんは「進撃の巨人」エレン・イェーガー役や「僕のヒーローアカデミア」轟焦凍役などを務める人気の声優さんですね。「名探偵コナン」では赤井秀一の幼少期役も務めています。
「紺青の拳(フィスト)」は2人の犯人と目的を理解すればわかりやすい!
今回は「紺青の拳(フィスト)」のあらすじネタバレについて解説&考察しました。
難しい・意味不明とネガティブな意見も多い「紺青の拳(フィスト)」ですが、2人の犯人の関係や目的を掴むとストーリーの流れがよくわかるようになりますよ!
「紺青の拳(フィスト)拳」は作中、シンガポールの様々な観光名所が登場するので、ちょっとした旅行気分で見ることも作品の魅力の1つです。
シンガポールの夜景やマリーナベイ・サンズの噴水ショーなど映像がとっても綺麗なので、初めての人も2回目以降の方も、ぜひコナンやキッドと一緒に出国してくださいね。