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【ネタバレ考察】映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」水木は最後どうなった? 沙代は誰の子なのか? エンディングの謎も徹底解説!

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©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

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令和の映画とは思えないグロ描写の数々に圧倒されていると、知らぬ間に涙がこぼれている、そんな劇的な映画体験はいかがでしょうか。

よく「大人向け」と表現されてはいるけれど、さらに大人のなかでも見る人を選ぶトンデモ問題作『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の魅力を、しっかり入村してきた筆者が語り尽くします。

この記事には『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のネタバレを含みます!未見の方はご注意ください!

目次

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」作品情報

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会
公開日2023/11/17
監督古賀豪
原作水木しげる
脚本吉野弘幸
キャスト関俊彦・木内秀信 ほか
音楽川井憲次
上映時間1時間44分
配給東映
上映劇場東映 上映劇場情報 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
年齢制限PG12
映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」作品情報

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」主要キャラクター

登場人物CV役柄
鬼太郎の父(ゲゲ郎)関俊彦主人公。謎多きイケメン。生き別れた妻を探し続けている
水木木内秀信もう一人の主人公。血液銀行に勤める出世の鬼
龍賀 沙代(りゅうが さよ)種﨑敦美哭倉村(なぐらむら)に囚われた悲劇のヒロイン。水木を慕うが…
龍賀 時貞(りゅうが ときさだ)白鳥哲龍賀一族の当主。時貞の死去がきっかけで物語が始まる
長田 時弥(おさだ ときや)小林由美子時貞の三女の息子。虚弱体質の子ども
ある謎の少年(ねずみ)古川登志夫おそらくねずみ男
鬼太郎の母沢城みゆき鬼太郎の、行方不明の母
鬼太郎沢城みゆき人間との共存をねがう妖怪
ねこ娘庄司宇芽香鬼太郎の仲間
目玉おやじ野沢雅子鬼太郎の父、のちの姿
映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」主要キャラクター

ゲゲ郎

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

イケメンすぎる影あり幽霊族・ゲゲ郎

ゲゲ郎とは、なかなか名乗らないイケメンに対し水木が付けたあだ名です。

ゲゲ郎本人もまあまあ気に入っている様子でした。

実はゲゲ郎は、かつて地球を支配していた幽霊族の末裔で、不思議な力を持っています。

妻と生き別れ、幾年が経っても心の傷が癒えないゲゲ郎は、妻を探しながら放浪していました。

つちやです

妻を一途に愛し続けるゲゲ郎…萌えます

哭倉村にたどりついたゲゲ郎は、タイミング悪く殺人事件の犯人に仕立て上げられて……。

水木

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

役名から察するに、水木しげる先生をモチーフとしたキャラクターである水木は、戦争により心に傷を負った男です。

帝国血液銀行に勤める水木の頭には、自らの出世のことしかありません。

つちやです

ゲゲ郎を簡単に裏切る水木、結構腹立ちます

龍賀一族の経営する製薬会社「龍賀製薬」の担当である水木は、ゴマをするために哭倉村へとやってきました。

…と、それは表向きの理由で、水木が入村したのにはもうひとつの大きな理由があったのです。

龍賀沙代

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

龍賀沙代は、美しい黒髪に儚げな美貌、おしとやかな振る舞いで水木を誘う手練手管の女性に見えました。

更にそれでいて、少女のようなあどけなさも持ち合わせています。

つちやです

黒髪ぱっつん…狙ってるだろ

常に異性を意識したような沙代の振る舞いは、一族の女性たちにも嫉妬心を抱かせていて、淑女のような雰囲気とはちがい台風の目のような存在です。

沙代が置かれている衝撃の環境を知るうちに、台風どころか地球すら吹き飛ばせるほどの怒りを抱えた女性であることが分かってきます。

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」あらすじ

帝国血液銀行に勤める水木は、とある密偵を果たすため哭倉村を訪れます。

村では、大きな力を持つ龍賀家の当主・時貞が亡くなったばかりでした。

龍賀家には、遺言書を確認するために一族が勢ぞろいしています。

一族がギスギスといがみ合うなかで、時貞の遺言書により長男が次期当主へと指名されると、翌朝には死体となって発見されて……。

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」ネタバレ

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」下記のネタバレを考察・解説します。

※クリックすると見出しにリンクします。

血液銀行はフィクションではない

いかにもフィクションめいた“血液銀行”ですが、かつて世界中に存在した銀行のようです。

日本にも数多くの血液銀行があり、高額な取引に釣られ、貧困にあえいだ人々による売血が行われていました。

きちんとした検査もないままに取引された血液により病気が蔓延したといいます。

現在の日本で売血は行われていません。

戦争禍を生きられた水木先生の漫画世界には、ご自身の体験をふくめた実際の時代背景が多く描かれているのです。

哭倉村を取り仕切る龍賀一族の秘密

水木が哭倉村へ入村することで、一気に“村ホラー感”が出てワクワクしました。

『犬神家の一族』など数々のサスペンス作品で描かれてきた遺産相続をめぐる狂気の物語は、フォーマットがしっかりしている分お気軽に楽しめる、日本を代表する立派なホラージャンルのひとつだと思います。

つちやです

重たい物語ですが、村ホラーとしてはすごく楽しめました!

ご多分に漏れず、絢爛な龍賀家も親兄弟の絆はズタズタで愛情に欠けていました。

「見ない顔だ」というだけでゲゲ郎を殺人犯に仕立て上げ、さっさと殺してしまおうとするさまには恐怖したものです。

また、水木が入村した真の目的は龍賀家の利権を暴くことにありました。

龍賀家は、摂取すれば不眠不休で働けるという血液製剤「M」を密かに製造販売しているらしいのです。

そして「M」の原料は幽霊族の血なのでした。

哭倉村への列車で少女が持つ日本人形の謎

画面いっぱいの白い煙、列車内でお人形を抱いた子どもが咳き込もうがタバコを吸う手を止めない大人たちの描写が、昭和31年という文化をあらわしているように思いました。

また、子どもの咳はきっとタバコの煙だけによるものではなく、呼吸器に何かしらの疾患を抱えていたのではないでしょうか。

病気の我が子を救うために、親が血さえも売らなければ生きていけないほどの貧困、という過去の現実を、あの描写に託しているのではと考えました。

その後の描写で捨てられた日本人形があったということは、子どもまでもが龍賀家の餌食にされてしまったのかもしれません。

沙代と時貞の関係

冒頭で「令和の映画とは思えない」と言った理由が沙代にまつわる衝撃の事実にあります。

「処女を当主に捧げる」という気色の悪いしきたりに背けなかった沙代は時貞と関係していました。

生贄です。

つちやです

・・・

初対面の水木に好意のあるふりをして、「この村から出して」と懇願していた沙代のバックボーンは、驚愕の近親相姦にまみれていました。

沙代、時弥は誰の子なのか?

前述した近親相姦は、いまに始まったことでも誰に限ったことでもありません。

龍賀家の女性は全員、時貞と交わることを強制され時貞との子どもを身ごもることを願われています。

実子であれど例外ではありません

つちやです

・・・・・・

近親相姦を重ねることで霊力の高い人間をつくろうとしていたのでしょうが、妖怪など優に超え、人間離れした所業を繰り返す一族が、作中で最も恐ろしい存在でした。

沙代も、時弥も時貞の子なのではないでしょうか。

水木は最後どうなった?

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

本作『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、姿かたちがどんなに立派でも、およそ人間とは思えない残虐な思想を持っていたり、残酷な行動をとったりする“人間”たちを、幽霊族であるゲゲ郎が俯瞰する構図になっています。

束の間バディとして共に戦った水木に、脆く醜い“人間”として自分の意思で生きていってもらうために、ゲゲ郎が水木の記憶を消したのではないでしょうか。

エンディングの意味は?

©映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」製作委員会

終盤に示唆される『墓場の鬼太郎』第1話は『ゲゲゲの鬼太郎』以前の物語であり、鬼太郎の失明に関するエピソードがあります。

水木が、墓場から出てきた赤子を恐れ投げ飛ばすと、赤子が墓石にぶつかり失明する、という鬼太郎の片目にまつわる秘密が描かれるシーンですが、本作では、投げ飛ばさずにギュッと抱きしめるという改変がなされていました。

繊細な改変そのものが2023年に映画化するうえでの大きな理由のひとつであったように思います。

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まとめ:映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」は水木とゲゲ郎の絆に泣く

傷ついた2人の男が、ぶつかりあいながら次第に雪解けし唯一無二のバディとなっていく、王道のワクワク展開に沸きました。

そして「どうやったらここまでえげつない物語を思いつけるんだ」と言いたくなるほどの胸糞脚本に身も心も震え、悔しさや悲しさに涙が出ます。

切ないだけだった涙を、友情の美しさを見せることで掬い上げてくれた水木とゲゲ郎に感謝です。

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この記事を書いた人

つちやと申します。 映画をつくったりもしていますが、みて感想をいう以上のピュアな映画行動はないと思います。ホラー・オカルト・心霊・怪談・ラジオが心の友。すべての映画が100億点満点で、どんな映画も全部サイコーです。

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